第1章 光をもとめて
第7話 絶対王者 陥落
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金全部突っ込むぜ!!」
その後に行われる試合。
《ランスvsユラン》についての倍率はユランの圧勝である。
例え、ユランに賭けたとしても大した額にならず、ランスに賭けると一攫千金と言った具合だ。
そして、もう1つのカードが《ユーリvs清十郎》
その倍率は ほぼ五分五分であり、ユーリと清十郎戦は白熱しそうだが、ランスとユラン戦は消化試合くらいにしか考えてない連中が多い。
「(この空気……美味しすぎる)」
ロゼは舌なめずりをしていた。
大声を上げて笑い出したい気持ちを必死に抑えるロゼ。大勢の男達の波を押しのけて、ロゼは賭けの受付の前に立つと両手に抱えた大金を勢いよく置いた。
「ランスに10000GOLD、んでもって、ユーリに12000GOLD!」
「んな!!」
「はぁっっ!!?」
ロゼの周囲から一気に場がざわついた。
そもそも、一神官がこれ程の大金を持っている事自体驚きだがそれ以上に、負ければ即破産しかねない額を名も知られていない様な選手に賭けるのか?と言う所にあった。
当然、受付員も目を丸くする。金額を数えなければならず、中々に信じられない額だが……、この袋の大きさ、重さから考えたら 本当だと認めざるを得ない。だから、本気なのはわかる。だけど、聞かずにはいられなかった。
「ほ、本当によろしいんですか? これまでの全額を含めて全て?」
「とうっぜん! これ、外したら無くしたらもう鼻血も出ないわ」
ローブの下には下着しか着けてない為、ローブについている貼り付け式ポケット、パッチポケットを裏返して金が無い事をアピールしていた。
「あー、これで破産しちゃったら、仕方がありません。身体でも売りましょう! 神に捧げた(現・頭の中では)この純血ですが……、生きる為であれば、ありす様もきっと赦してくださるでしょう!!」
1mgもそう思っていないのは、周囲皆が判っているようだ。そしてALICEと言う発音も何処かおかしい。
会った事のない者が殆どだが……、ここまで奇抜な行動をするともう仕方ないだろう。彼女がここまで負ける気の無い強気で勝気な勝負が出来るのはランスやユーリを知っているからだ。ユーリには直接面識が有り、ランスは面識は無いが、自由都市で暮らしている為、知っていた。
もう一度、紹介しよう。
彼女はAL教団始まって以来の不良神官。信仰心ゼロ、いや……ゼロどころかマイナスと言ってもいい程だと名高い人物《ロゼ・カド》である。
ユーリは面識有り。……数少ない自分が苦手とする、非常に苦手な相手でもあった。
〜リーザス城 コロシアム 北側A列観客席〜
本日のコロシアムはどの席も超満員。
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