第1章 光をもとめて
第7話 絶対王者 陥落
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どうやら、貰えるのは名誉と挑戦権らしい。……リーザス軍の将との直接的な戦いになるとは思ってもいなかった。スカウトの類が来るのでは無いか?くらいにしか思ってなかったんだ。確かに、コロシアムで話していた観客達の会話を訊いただけであり、信憑性としては乏しかった。ちゃんと調べていなかった事が災いした様だ。
「やれやれ……、余計な一戦が増えそうだな」
ユーリは思ってなかった事だから、今後の対応について考えを張り巡らせた。ランスは絶対に深く考えてはいないだろう。
仮に戦いをしたとして、てきとうに手を抜くか? と考える。
だが、軍から王国内部への警戒を薄らせようと考えていたから。そこから糸口を見つける事が真の目的。力を見せれば、人手不足とも言われているらしい状況で、恩も売れる可能性もある。内部へと入り 情報を収集するのには、必要な事だろう。
「……ま、理想は 軍にも一目置かれ、更に王国にも、依頼なりなんなりを任される者になる事、そこから奥を見てみる事だからな……。戦いになっても構わないか。それより次だ」
ユーリは刀を握りそして握りを開いた。次の相手は中々の使い手だからだ。相手は無手だが、無茶苦茶な力で相手をなぎ倒してきていた。型破りの拳法の使い手。
いや、腰に二本の刀を挿している所を見ると、剣術も使うようだ。なのに、無手と言う事は使う必要が無い相手だという事だろう。
「……面白いな」
ユーリは、ランスの次に行われる為まだまだ時間があるが、楽しみのようで自然と笑みを浮かべていた。これでは、真知子に戦闘狂になったといわれても仕方ない状況である。
〜リーザス城 コロシアム 観客席南側C列〜
コロシアムと言うのは、リーザスでは名物になっているもののひとつだ。故に人も沢山集まり活気が着いている。そして、ここにいる2人もそう。
「ユーリさんも、ランスさんも凄いね。お父さん」
「そう、だな……、たった2人で、あの限りない明日戦闘団から娘を助けてくれたから 腕は確かだと思ってはいたが、ここまでの腕とは思ってなかった。まさか初出場でここまで来るとはな……」
態々 店を閉めてまで2人の応援に来た酒場の親娘。パルプテンクスと、そのオヤジは驚き目を見張っていた。
だが、ランスの次の相手は、このパンフレットの一面を総なめにする絶対王者ユラン・ミラージュだ。パンフの隅から隅まで絶対王者の強さを謳った言葉の数々が目に嫌にでも入る。
「次は並みの相手じゃねえ。ユランだぞ……。ランスはいったいどう立ちまわる?」
「そう、だよね。 あの人の強さも凄いから。全然見えなかった……」
「あれが、ユランの代名詞とも言える必殺剣。幻夢剣だ……。まさに瞬殺だったな」
ユランの戦いを見て
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