第1章 光をもとめて
第7話 絶対王者 陥落
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しょう! これで、童貞ならぬ 童顔卒業!』とか言ってきて襲われてしまうよ……。アイツは、悪魔しか趣味じゃないとか言っといて、ぬけぬけとそんな冗談か本気か判らん事を言うんだから」
ユーリは、げんなりしつつ そう答えいてた。それを訊いて、真知子は先ほどとは全く逆に表情が曇る。
「嫌に具体的ですね……。ロゼさんのそれは未遂、ですよね?」
「逃げたって、以前 言わなかったっけ?」
「……そうでしたね」
真知子は半ば冗談のつもりでそう言ったのだが、具体性のある答えが帰って来たため、少し気になってしまったようだ。確かに、以前ロゼに関する事は訊いた事はあるが、本人の事をよく知っているからこそ、話半分に訊いていたのだ。
因みに、ここで名前が上がった《ロゼ》とはカスタムの教会の女シスター。
良くも悪くも有名人だから嫌でも今後耳にするだろう。だから割愛するとする。
ユーリが彼女と出会ったのは、とある街での事だ。……あまり良い思い出という訳じゃない。そしてあの過激なファッションスタイルは早々忘れれるものじゃないだろう。
「ふふ、彼女は、ここに来てますよ。『ユーリとランスで儲けさせていただきます。痛ましいコロシアムでのこの儲け。今後の寄付金として活用させてもらう……と考えてはいます。実行するかどうかは全て神のみぞ知る事です、アーメン』って言ってました」
「………。ほんっと変わってないな。真知子さんもそうだけど、ロゼも」
ユーリはこめかみを抑えつつ、ため息しながらそう答えた。
変わらない事、それは悪い事ではなく良い事も多いとは思うがここまでだと、笑ってしまう。ランスについては知らないと思うが、ユーリと一緒のキースギルド所属。そしてあの性格だから、風の噂なんかで聞いていたのだろうか。どうやら、AL教始まって以来の不良シスターは、今日 相当ボロ儲けしているようだと言うことは理解できた。
そして、この町に彼女が来ているという事も。……気をつけたほうがいいだろうか? とも。
「さて、そろそろ戻る。またな真知子さん」
「そうですね。ああ……後、私もお2人には今日はとても感謝してますので♪」
真知子は、小ぶりサイズだが重量感のある袋を持ち上げてニコリと笑顔を見せた。持ち上げた際に揺れ、中に何が入っているのかが直ぐにわかる。
「……なら、オレの顔出しはもういいんじゃないか? 正直、日が眩しい」
「それは、それ。これは、これ。ですよ? 御天道様にお顔を照らされたユーリさんも素敵です。 ……それに、ユーリさん? それとも……」
「はぁ……、男に二言は無い」
「はいっ♪」
ユーリは頭を掻きながら、コロシアム控え室の方へと帰っていった。その後姿を見送る真知子。
「今回の仕事は本当に大変そう
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