暁 〜小説投稿サイト〜
ランス 〜another story〜
第1章 光をもとめて
第7話 絶対王者 陥落
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オレ様の頭脳ぷれい!」

 ランスは高々と剣を突き上げ、更に両手で柄を握り締める。先ほどのは片手であの威力だ。それが両手なら……と、身体は危険信号を全開で出していたが、それ以上に身体を動けなくしていた。

「喰らえぇぇぃ ラーーンスアタァァァック!!!」

 ランスは剣を高々と突き上げ、飛翔すると一気に叩き落した。その軌道の先はユランではなく、その目の前の地面。元々、ランスはユランの身体目当てだったから、傷つけるのは最小限にとどめようとしており、且つ 女の子を傷つける事自体殆どする事は無い。
 例外はあるが、今回は例外ではない。

 そして、ユランは直撃こそはしてないが攻撃の衝撃波自体は受けている為、ノーダメージと言うわけではない。鎧はその一撃の破壊力で崩れ落ち、余波で身体は吹き飛ばされ 背中から叩きつけられた。

『……すげぇ』

 観客の殆どが息を飲んだ。

 直撃してないのは、状況を見てわかったが、真に驚くべき所はあの轟音と凄まじい砂埃、そしてこれまで以上に抉れた地面だ。それらは、あの男の破壊力を物語っていた。

 ユランは意識はしっかり持ち、空を見上げつつ 自分のダメージ具合を確認する。
 どうやら、強大な一撃を受けたせいで、一時的に身体機能が麻痺してしまったようだ。

(立ち上がれそうに……、無いな。だが、直撃こそ外されたと言うのにこの威力……、アイツが、ちゃんと私の身体を狙ってたら……)

 身の毛もよだつ想像。全身の毛穴から汗水が吹き出て鳥肌が立つ。明らかに自分の負けだ。例え、それが奇策だとしても、通用するというのであれば立派な戦術。誰もが考えつかない様な方法をとって、更に結果を残したランスの勝ちだ。
 
 そして、何より自分は手加減された。その事実を認めること事態が苦痛でもあったが、負けは負け。素直に認める。

 そして、それと殆ど同時にランスの切っ先がユランに向けられた。

「どうだ? どこぞの軟弱な男共と一緒にされて不愉快だったが、俺様は強いだろう?」
「……ああ、そうだ。幻夢剣を超える剣、歪空幻夢剣を破られるとはね。……レイラにだって、負けないつもりだった」
「がははは! オレ様を三流戦士と一緒にするんじゃい! 負けを認めるんだな?」
「……ああ、あんたの勝ちだ。ランス」

 ユランの敗北宣言に、観客が静まり返った。
 絶対王者であるユラン・ミラージュの敗北にショックを受けてしまったのだろう。……が、その負けも理解できるであろう。あの破壊力を目の当たりにすれば。

≪ランスアタック≫

 恐らく、今後ユランの幻夢剣と同等、否それ以上に語り継がれる事になるだろうから。

「そこまで〜〜。勝者はランス選手、決勝進出決定です〜!」

 ナギサの高らかで仄々とし
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