トワノクウ
最終夜 永遠の空(三)
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て綺麗事で放置して、
本当は帝天の力で救うこともできたものたち達。
彼らが自分達を救わなかった神を恨むのは当たり前だ。
「生き死にや進む道を自分で決めたんなら、その結果を神様のせいにすることがおかしいんです! 選んだ結果の責任は自分が取るべきで、その責任を鴇先生に迫るなんて筋違いです!」
――彼らの中には、他人の選択に巻き込まれて、不幸になった者も大勢いる。
自分自身が選ばなかったはずの道に放り出された、
そんなかわいそうな人や妖だって、俺は救わずにきたよ。
そういう人が、妖が、自分を不幸な運命に突き落とした神様を恨むのは、筋違い?
「鴇先生が望んで彼らを不幸にしたわけじゃありません! 鴇先生がやってもいないことで鴇先生が悩むなんて、誰も望んでいません!」
――……うん、俺が人間だったらそれで納得できたんだろうね。
でもね、くうちゃん、俺はこの世界の帝天なんだ。
ちっぽけな人間が救えないものを救うために
神様になったのに、その神様が人間の理論で守るべき生き物を救わないことを
正当化はできないよ。
「そんなの、あんまりです! 鴇先生がこの世のしわ寄せを全部受けるのは違います!」
ついに曼珠沙華のような亡者らの手が、くうを鴇時から引き剥がした。
あっ、と声を上げた直後には、くうは逆しまに落下していった。
「鴇せんせぇ――っ!」
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