二十四話:無限書庫と日常
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おうものなら血の雨が降りそうなのでここは我慢する。
すると、向こうでミカヤがに何やら思案気な表情を見せる。
「かっさらう……つまりは略奪愛……ちょっと燃えちゃうなぁ」
「ミカさん何言っとるん!?」
「ここはリヒターが他の誰かと付き合った所で奪ってみるのも面白いかも、だ」
「ふ、不純や! そんなこと私は認めんよ!」
「やはり、あなたとは相容れられないようです……」
聞こえない。俺は何も聞いていない。
昼ドラ的なドロドロの展開なんて誰も望んでいない。
とにもかくにも時間になったので三人組とできるだけ距離を保ちつつ無限書庫へ案内してもらう間にリオちゃんとコロナちゃんと話す。
「リオちゃん、無限書庫ってどんな所なんだ?」
「んー、簡単に言うと無重力空間の中に巨大な書庫があるって感じですねー」
「それと、区画分けがされていて今日行く所は古代ベルカ区画ですね」
「なるほど、リオちゃんとコロナちゃんは物知りだな」
そう言って褒めてあげると照れながら舌を出す二人。
やはり幼女は俺の荒んだ心の癒しになる。
念のために言っておくが俺はロリでもペドでもない。
幼女は愛でるものという確固たる信念を持った紳士だ。異論は認めない。
「あ、無重力は慣れるまで大変ですけどリヒターさんは大丈夫ですか?」
「まあ、体感したことは無いがそこそこセンスはある方だから大丈夫だろう」
「そう言えばリヒターさんも魔力はあるんですよね」
「ああ、と言っても大した量は無いから二人みたいに派手なことはできないけどな」
軽く笑いながら手をヒラヒラと振る。
家は父も母もリンカーコアを持ってはいるが大した量じゃないからな。
子どもの頃は大量に魔力を持っている奴が羨ましかったが今は何とも思わない。
「魔力が少なくても人はいじれる!」
「あの……そんな決め顔で言われましても」
「ポジティブですけど理由が最低です……」
なんかそこはかとなく馬鹿にされている。
『幼女に虐められる…ハァハァ……』な、お方に今すぐにでも変わって差し上げたい。
「書庫の中は無重力ですので気分が悪くなる方もいらっしゃいます。なのでそういう時はすぐにお伝えくださいね」
『はーい!』
ゲート前でヴィヴィオちゃんから最後の忠告が入る。
それにしても無重力……何か重大なことを見落としているような気がするな。
引っ掛かりが抜けないまま転送される俺達。
そして転送された無限書庫内で上の方で浮いている女性陣を見上げて引っ掛かりの正体に気づく。
「うっ……しまった」
「リヒターさん大丈夫ですか?」
突如として俯く俺を見てヴィヴィオちゃんが上空から心配そうに見下ろして来る。
他のみんなも心配そうに声
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