二十四話:無限書庫と日常
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か聞こえてきたのも全て幻聴だ。
「そう言えばなんでハリー達が来たんだ? ジークかアインハルトちゃんが真っ先に来そうなものを」
「あれ、見てみろ」
ハリーの指さす方を見てみる。するとそこには三人の女の子が居た。
……物凄い火花を散らしながら。
「ミカヤさんが邪魔をしたのでお兄ちゃんを起こしに行けませんでした」
「ふ、アインハルトちゃんこそ私がリヒターを起こしに行くのを邪魔したじゃないか。折角、おはようのキスをしようと思っていたのに」
「そういう二人こそ私の邪魔ばっかしよったやない。リヒターは私のセコンドなんやから二人が気にすることはあらへんのよ?」
お互いがお互いを牽制し合いながら膠着状態を維持し続ける三人。
……うん、見なかったことにしよう。
「いやー、修羅場やねぇ。若いってええなぁ」
「どう見たら羨ましく見えるんですか? はやてさん」
「安全地帯からビール片手に枝豆つまみながら見たら完璧や」
「そんなのだから彼氏ができないんじゃ……」
正直、簡単に想像できてしまうところが辛い所だ。
そもそも、俺の人生はスポーツやニュースみたいに面白くはない。
ほんの少し他の人と比べて女友達が多いだけなんだ。
「まあ、文句言っても始まらんで。そもそも、リヒター君がしっかりとした態度とらんのがいけんのやろ」
「失礼ですね。しっかりと乞食と義妹、それと悪友として接していますよ」
「乞食?」
「あ、しまった」
そう言えばジークが普段はダメダメな乞食だということは隠していたんだった。
まあ、俺が隠してもヴィクターとハリーが居るから意味がないか。
そもそもアインハルトちゃんにはバレているし。
「なんや、面白そうな話やな。聞かせてーや」
「まあ、簡潔言うとお腹を空かせて倒れていたあいつに飯を恵んだのが始まりですかね」
「それが今にまで至ると?」
「はい」
あっさりと白状するとはやてさんは頷きながら何やら懐かしそうな顔をする。
気になったので何か思い当たる節がるのかと聞く。
「いやな、私も昔な。いきなり現れた四人を世話したことがあるんよ。まあ、今でも八神家の一員として一緒に暮らしよーけど」
「因みに仕事は?」
「勿論働いとるよ」
「く、やはりそこが違いか…ッ」
家の乞食もニートじゃなくてしっかりと稼いでくれれば諸手を挙げて受け入れるというのに。
やはり、少し甘やかしすぎたか?
インターミドルが終わったら食費だけでも納めさせるか。
「さ、おもろい話しも聞けたしそろそろ行こっか。ほら、そこもいつまでもいがみ合っとったら私が横からかっさらうでー」
はやてさんになら喜んでかっさらわられたいと冗談でも言
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