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俺と乞食とその他諸々の日常
二十四話:無限書庫と日常
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おまけ〜もしもリヒターがキレイなリヒターだったら〜

「リヒター! 今日もご飯食べさせてーや」
「はあ、ジーク。ちょっとそこに正座しろ」
「え、え?」

 突然ことに狼狽をするジークをよそにリヒターは溜息を吐きながら今日こそは厳しく言わなければならないと決意を新たにする。

「いいか、ジーク。毎度毎度人の家に食べ物をたかりに来るのはみっともないからやめろ」
「そ、そないなこと言われてもお金ないし……」
「無いなら稼ぐ。それが常識だろ?」
「う……はい」

 完璧なまでの正論を突きつけられてちょっぴり涙目になるジーク。
 リヒターはそんな彼女の様子に心を痛めるがここで退いてしまえば自分の為に、なにより彼女為にならないと思い続ける。

「人に頼るのは悪い事じゃない。人は迷惑をかけあって生きていく生物だ。お前が俺に迷惑をかけることは悪い事じゃない」
「じゃ、じゃあなんでダメなん?」
「だが、頼ってばかりだとお前が一人で歩いていける力が身につかないだろ」

 いつか自分が居なくなっても立派に生きていけるように自分で稼ぐ力を身につけさせなければならない。
 もっとも、プロの選手になれば彼女ならばすぐにでも大金を手に入れられるだろうがそうなったらそうなったらで使い道を間違えそうで怖いのだが。
 さらに言えば金目当てに近寄って来る連中を見抜く必要も出てくる。
 純粋故に騙されやすい彼女に今のうちに社会を学ばせなければならないのだ。

「俺はお前に幸せになって欲しい。だからお前に対して妥協はしない」
「そ、それじゃあもう来たらダメなん?」

 うるうるとした目で不安げに見つめてくる彼女に彼は首を縦に振る事など出来ない。

「別に来るのは構わないから自分の食費だけでも稼いで来い」
「ホンマ? はー、よかったわー。でもどうやって稼ごっか? なんか楽してできるもんないかなぁ」
「頼むから自分の体を売ったりだけはするなよ。お前は俺にとって大切な存在なんだから」
「た、大切!? そ、それってどういう意味なん?」
「言葉のままだ。さて、飯にするか」

 彼は特に隠すこともなく告げご飯の準備をし始める。
 そんな彼を彼女は頬を赤らめたまま見つめていたがやがてある事に気づく。

「どうした、ジーク。来ないのか?」
「あ、足が痺れて動けへん……」

 正座の影響で立ち上がれなくなりプルプルと体を震わすジークを見てリヒターは思う。
 やっぱりこいつは俺が居ないとダメな存在かもしれないと。





おかしい。キレイと言うより、ただ主人公が少しデレたようにしか見えない(´・ω・`)
後、顔は日常編には出てこない(フラグ)

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