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VS《白亜宮》!
《夢仕掛けの神》VS《白亜の女神》
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む女神が思うよりも以前に、彼らは消えてしまった。死んでしまった。

 ああ──そうか。

「……私は、彼らを生き返らせたかったのでしょうか」

 だから、自由自在な世界を夢見た。それが欲しくて、白い神を殺そうとした。

 なんて──下らない。

「どうかしてたみたいです」

 普段の自分なら、そんなことは夢にしか見ない。そう、あくまで夢。泡影に消え行く、儚い想い。

 満たすこと。満たされること。それがグリーヴィネスシャドウの愛ならば──

「ねぇ、貴女の夢は、なんですか?」
「夢? う〜ん……そうですねぇ……」

 白い女神は可愛らしく唸って、

「お兄様の、赤ちゃんが欲しいです」

 やっぱり、いつもと変わらない調子で答えた。

「外の世界の人物じゃない私には、無理なことですから……それだけは、お姉様が羨ましい」

 悲しげに。でも、愛しげに。

「でもでも、それが今の私を創っている訳ですから──お兄様に与えられた夢ですから、大切に、握ってます」

 そうして、彼女は魔鎌を構える。

「ソーニャさん、でしたっけ。今度は、貴女の愛のカタチ、教えてください」

 両手を広げて、

「《神・哭・神・装》」

 羯龍が、白き羽衣と化して、グリーヴィネスシャドウを包み込む。背中の翼は三枚に。美しく、どこか、儚く微笑んで。

「『──まず始めに望まれましたる愛の形は《献身》。求められし姿は"理想"』」

 彼女は祈りを紡ぎ出す。

「──《正夢(ソーニャ・トゥルース・シアター)》」

 ソーニャもまた、『ダレカノノゾミ』を真実に変えて。

 少女たちは、己の愛を、己の夢を、ぶつけ合う。

 彼女達の、愛する誰かの為に。
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