12部分:第十二章
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から。それでは」
「ええ。お休みなさい」
「お休みなさい。よい夜を」
最後に夜の挨拶を交わせて部屋を後にした。そして向かうのはワイン蔵であった。沙耶香は何故かそちらに向かったのである。
「やはりそこにいたのね」
「貴女は」
黒いズボンに同じ色のベスト、そしてカッターに蝶ネクタイを身に着けた美女がそこにいた。ファイルにあった通りの顔をしていた。彼女に間違いなかった。
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