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ソードアート・オンライン〜Another story〜
ALO編
第128話 激闘の予感
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「ええ。ここを通ると、《鉱山都市ルグルー》、その先を更に超えたら《アルンの街》にまでいけるわよ」
「……それは良いが本読みながらで、大丈夫なのか? リタは」
「ん? 良いんじゃない」
「……そうか」
ドラゴとリタも、古森を超え、ルグルー回廊の入り口にまできていた。リタはと言うと、基本的にモンスターが現れたら一応臨戦態勢に入っている。その上、ドラゴの魔法を見逃すまいとして、更に集中する。……そこはいい。魔法を使うような展開にならなくなったら、まるで辞書か?と思えるような分厚い本を開いて歩いているのだ。
聞いた所によると、それは魔道書であり、様々な詠唱文や、効果がびっしりと記入されている様だ。それをウインドウに表示するのではなく、本のオブジェクトにしているのは、恐らくその方が魔道書らしいだろう……と言う製作者側の案だろう。
……その本を真剣な顔つきで見ているリタを見たら……、効果は覿面の様な気がする。
別にウインドウ表示だったとしても、同じ気はするが、雰囲気は出るだろう。
「ふむ……ルグルーか。悪魔系のモンスターが出るのか? もしくは幽霊……アストラル系のモンスターが?」
そう、リタに聞いたドラゴだった。いつもどおりに、最短単語で返答が帰ってくるものと思っていたのだが。
「ば、ばっかじゃないの!! そんなのいるわけないじゃないっ!!」
両手で、ばんっ!!っと音を立てて本を閉じるリタ。……本に集中してたようだから、2割くらいは聞いてないと思っていたドラゴだったのだが、あまりの食いつきに驚きを隠せなかった。
「ど、どうした? オレは、名前 そして、洞窟の感じから 推察しただけなんだが?」
「っ……、な、何でもないわよ……っ。ここに出てくるのは、オーク!! ……間違ってもその……変なのは出ない!」
「変な?」
「うっ……、ほ、ほら! さっさと行くわよ! ……っと言うか、早く抜けるわよ! 地底湖の橋の所までっ! そこまで行ったらもう、街も傍だから!!」
「???」
ドラゴは、何をそんなに急ぐのか、さっきまで、マイペースが如く本を読んでいたのに、突然やる気を出した様に足早に行こうとしていたのだ。よく判ってなかったドラゴ。もう、おわかりだろうが(ドラゴ以外は……)、リタはアストラル系のモンスター……、霊と言った類のモンスターが大の苦手なのだ。
(……? よく判らないが……良いか。……っ!)
そう判断したドラゴが一歩進んだ所で、再び……声が聞こえてきた。
『な、何が、なるほどな、なのっ!!怖くなんかないんだからねっ!』
そう、頭の中に過る。
(……こわく……ない?)
ドラゴの頭の中でその言葉が回る。
『……怖い』
その意味は当然知ってい
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