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ソードアート・オンライン〜Another story〜
ALO編
第128話 激闘の予感
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りにすごいわよ。ま、それを使える様になるまでが大変ですけどね!」

 キリトとリーファが話しながら歩いていく内に、どうやら、付与継続時間が切れたらしく、視界に広がっていた光は見えなくなっていった。

「うぇぇっと……アール・デナ……れ、レイ? いや、レオ……」

 キリトは、リファレンスマニュアルを覗き込み、再び覚束無い口調で詠唱を呟くけど……。

「だめだめ、そんなにつっかえたら、ちゃんと発動なんてできないわよ?詠唱文全体を機械的に暗記しようとするんじゃなくて、まずはそれぞれの《力の言葉》の意味を覚えて記憶するのが、近道、かな?それを覚えたら後は組み合せ次第だから、大体覚えられるの」

 リーファの言葉を聞いたキリトは、深いため息と共に、がっくりとうなだれていた。

「……まさか、ゲームの中で英熟語の勉強みたいな真似をするとは、夢にも思わなかったなぁ……」
「そりゃ、言い得て妙ね。因みに言っときますけど、上位の魔法なんて、20ワードくらいはありますからね〜、更に大変! ああ、魔法の数を覚えこなそうとしたら、組み合せ次第で、覚える量は更に2乗、3乗……っと……」
「うわっ、やめてくれって……。うぅ……そいつ、半端ないな……、全部覚えてるのか?現実で考えたら、滅茶苦茶頭が良いんじゃないか?」
「う〜ん、多分ね。でも、興味あることにしか見向きもしない感じだから、どうなんだろ?彼女、魔法に関しては探究心の塊だったからね。ほらっ! 大魔法使い様とはまた、機会があれば、謁見させてあげるから、練習練習! ……へんにミスってたら、黒焦げにされちゃうかもよ?」
「うへぇ……超スパルタ教師じゃんか……」

 キリトは苦笑いをしながらそう言う。だが、リーファは大真面目で、答えた。

「因みに、あのレコンは、要領も物覚えも悪くってモタモタしててね、カンに触ったよーで、火の魔法でほんとに炙られちゃったよ」
「……マジかよ」
「マジです」
「……謁見許可、いらないです。会わないから……」

 キリトはブンブンと首を振りながら、再び詠唱に入っていった。あのレコンの事は知っている。そして、何故だか、容易にその炙られているシーンが浮かんできていた。


 そして、洞窟に入って2時間弱。入り口で言っていた様に、何体ものオークと遭遇していたが、難なく切り抜ける。そして、スイルベーンでマップを確認し、頭の中に叩き込んだお陰もあり道にも迷わずに進むことが出来た。

 マップによれば、この先は広大な地底湖に架かる橋があり、そこを通る事で、地底鉱山都市ルグルーに到着、ダンジョン突破となる。……時間の問題か、と思っていたが。

「パパ、接近する反応があります」

 ユイの言葉に事態が急変する事になる。

「モンスターか?」

 
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