マブラヴ
1055話
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女同士でもそういう事をしている私達が言えた義理じゃないわよね……」
ポツリと小さく呟いた円の声だったが、この場にいるのは俺以外にも五感の鋭い者がいる訳で……
実際、それを聞いた神楽坂は瞬間的に顔を真っ赤に染めながら何かを言い掛け、結局何を言うでもなくあうあうと口をパクパクさせてから、最終的には俯く。
桜咲にしてもそれは同様だったのだろう。烏族のハーフだったり神鳴流の剣士として鋭い五感を持っていれば、口の中だけで呟かれた円の言葉を聞き逃す筈もない。
こちらもまた、顔を真っ赤にしながら何かを言い掛け……
「うちはせっちゃんと一緒にいられれば、それでいいんやけど」
「このちゃん……」
ひっし、と手を取り合う2人。
こうして見ると、立派にそっち系のカップルのようにも見える。
そういう意味では、この場にいる中で完全にフリーなのは神楽坂だけか。
先程の円の言葉を聞き、未だに頬を真っ赤に染めている神楽坂を見ながら考える。
ただ、このまま神楽坂を苛めて……否、いぢめるのもちょっと可哀相だし、少し話題を変えるか。
「そう言えば、以前から思ってたんだけど何で仮契約ってネギま世界の住人じゃなければ出来ないんだろうな」
より正確には、仮契約の主従のどちらかがネギま世界の住人でなければ仮契約が出来ない。
あやか達従者組との同棲が始まってから、ふとその話題になったことがあった。
あやか達ばかりが俺と仮契約していて羨ましい、ズルいと。
もっともそういう考え以外にも、自分達にどんなアーティファクトが貰えるか、そのアーティファクトを研究したい、あるいは実戦で使いたいという思いもあったのだろう。
なら、という事で仮契約をする事になって――魔方陣に関しては千鶴が使えるようになっていた――仮契約を試したのだが、俺とレモン達では仮契約自体が成功しなかった。
それで色々と確認した結果、あやか、千鶴、円、美砂とならレモン達も仮契約出来る事が確認された。
もっとも何故かアーティファクトが出ないという事や、俺の恋人同士で仮契約を結ぶと後々面倒な事になるかもしれないということで、すぐさま破棄されたけど。
まぁ、アーティファクトが使えないとなると仮契約の魅力の半分以上がないしな。
パクティオーカードには他にも魔力による身体強化、通信、従者の召還といった能力もあるが、通信はぶっちゃけシャドウミラー製の通信機の方が異世界間でも通信出来るし、身体強化は基本的にそれがなくてもエヴァに鍛えられている為か、普通に生身でも強いし。召還は結構美味しいと思うが……
その辺の能力と恋人間でのトラブルを天秤に掛けた結果が、仮契約しないという事だった。
正直な話、パクティオーカードの効果を考えると出来れば仮契約して欲しかったんだが
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