1部分:第一章
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な笑みではなく妖艶さと倒錯を兼ね備えた誘う様な笑みであった。まるでそれで誰かを悪の道に誘惑する様な。
「できたばかりの薔薇まで入れるなんて」
長い間青い薔薇というものは存在しなかった。薔薇の中には青い色を拒絶する遺伝子が存在する。その為青い薔薇というものは存在しないのだ。その証拠に青い薔薇というのは不可能という意味も含んでいるのだ。
だが今ではそれが誕生したのだ。そして庭に飾られている。人の手によって生み出された美の一つである。
「五つの色の薔薇で庭を飾っているのね」
「庭だけではありません」
「あら」
「飾っているのは。この館全てなのです」
「それは素晴らしいこと」
「いや、薔薇よりさらに素晴らしいものがありますよ」
ここで前から一人の男が沙耶香の方に歩いてきた。
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