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魔法少女リリカルなのは 絆を奪いし神とその神に選ばれた少年
第二十四話 過去
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性だってある。
(……ま、こんな可能性、考えるだけでダメダメなんだけどね。今はあまり二人に負担を掛けないようにするのが私の役目だし)
そう考えを纏めてるいは前を行くフェイトとアリシアを見る。
(そう、まずはこの二人にきっちり立ち直ってもらわないと。その為に全は頑張ってるんだし)
るいはそう思い、歩みを止めずに全達についていった。
その頃、全は過去を思い出していた。
ミッドチルダに住んでいた頃の記憶だ。全の両親が魔導師だった事もあってである。
全自身にも陸戦魔導師としての才能があった事もあったのだろう。
その日は。父のかねてからの友人である研究者の家にやってきていた。
「やあ、久しぶりだな、プレシア」
「あら、秀二じゃない。久しぶりね、管理局にはもう所属していないんじゃなかった?」
その研究者は顔立ちが若い事から相当優秀な研究者だなと全はわかった。
全の過去にも優秀な研究者はいた。彼女もまた優秀だったのだが……いかんせん、危険な発明しかしていなかった。
端末さえあればどこでも活動出来る使用者を守る自動防衛型の円盤、充電式ではあるが機関銃などを搭載していた彼女のバッグの中に納まっていた機械の犬。
その他にも色々と開発していた。
「ああ、だけどちょっと魔法に関してこの子が興味を持ってな」
「この子?あら……お名前は?」
女性が全と視線を合わせるように腰を折る。
「……橘全」
「全君、か……いい名前ね、年齢的には私の娘と同い年位か」
「娘だぁ?お前に娘……というか夫がいるのか?ちょっと意外」
「秀二?」
「すいませんでした」
この女性は怒らせたら怖い。この時、全はそう思った。
「お母さん?」
と、扉の奥の方から声がした。まだ幼い声だった。
「あら、アリシア。起きたの?」
「うん……」
瞼をごしごししながら歩いてくる女の子。背丈は全と同じくらいか。金髪という所がちょっと親と似ていないと全は思う。
「金色の髪、か……うん?金色って事は……ああ、お前の夫ってアリットなのか」
「ええ。アリット・カルヴァドス。婿養子だから今はアリット・テスタロッサね」
「へぇ、あいつがね……まあ、お前への好意を隠してなかったからな。それに気づかないお前もお前だったけど」
「その言葉、そっくりそのまま貴方に返すわね。アトレがどうやれば秀二に自分の好意を気づかせれるの?って私に泣きついてきたのよ?」
「お前に泣きついてきたって所でもう重症だったんだな」
「貴方、一旦黙りましょうか?」
「黙らせれるもんなら黙らせて見ろ?俺は全盛期程の力は出せないにしろ、それでもそこそ
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