第6章 流されて異界
第123話 四ジゲンと五ジゲンの間にある物
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最初に起きたのは野球部々員が大量に……と言っても四人なのですが、その四人が一気に退部する事となった。
尚、この退部した四人と言うのは、当然、決勝戦で審判を務めて居た連中。当然、その退部の理由はあの決勝戦の不可解なジャッジに対する責任が追及された結果、と言う事なのですが……。
其処で流れ始めた実しやかなウワサ。ヤツラが準優勝した二年七組を優勝させる為に、云々と言うウワサが流れ始めた。
もっとも、現実に俺たち六組が相手をしたのは一年九組。ただ、この一年九組と言うクラスは本来、この学校には存在して居らず、今回、この世界に干渉する為にクトゥルフの邪神がでっち上げたクラスなので……。
これもおそらく、世界の修正作用と言う事なのでしょう。
そこで出来上がったのが、不正な行為に対して正面からぶつかって粉砕して仕舞った俺たち一年六組の英雄伝説。そもそも、絶対的権力を持って居た悪い連中が倒される物語と言う物は好まれる。ましてここは関西。そう言う判官びいきに通じる物語は大好物。
負け続けても人気がある関西の某球団の例からしてもそれは明らかでしょう。
但し、彼らが戦って居る相手が巨悪だとは思いませんし、更に言うと権力者でもないとは思いますけどね。
ただ、何にしても非常に分かり易い悪が倒されて、正義が残った。そして、その悪が倒されるシーンを記録した映像や画像が多く出回った。
これは、俺たちが審判の偏った判定に対して、試合後に異議を申し立てる為に記録して貰った物の一部。出所は、一年六組の女生徒たち。
まぁ、その映像や画像を俺も見せて貰いましたが……。
コイツ、何処の夢の国の王子様だよ、と言う映像でしたね。マウンドの上に立つ、背はそれなりにあるように見えるけど、男性としては華奢な印象の少年。蒼の髪の毛に良く似合う包帯が風に靡く。
少しピントがずれているかのようなソフトフォーカスの画像がその印象を更に助長する。
このソフトフォーカスの画像と成って居る理由は、おそらく歴史に介入したヤツラの所為。あまりにリアルな映像となると、決勝戦を戦ったのが実は二年七組などではなく、この北高校に存在していない生徒たちだった、と言う事がばれる為に、こんな映像となって仕舞ったのでしょう。
ただ、その所為で俺たち六組……いや、SOS団の関係者以外のふたりの男子生徒は単に足を引っ張る為に居たような物ですから、SOS団所属の生徒たちは一躍時の人となって仕舞ったと言う事。
特に、黒一点。これまでスポーツ関係のイベントで大暴れしていたハルヒ以下の女生徒たちに関してはある程度、受け取る方も慣れた物だったトコロに、新入りが一人入った事で……。
何にしても他人からの好奇の眼差しで見つめられる、と言う事に慣れるのは難しいと言う
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