第1章 光をもとめて
第6話 リーザスの少女達とコロシアム開催
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多に感じなかったのだが、今回はこの男に何かを感じていたようだ。
「それは光栄だが、その言葉はランスの前では言わないでくれ。変に八つ当たりされてもやかましい」
「……ああ、確かに、彼はそんな性格だね」
「それと……」
ユーリは、自身の剣を確認し、鞘に収めた後ユランに背を向けた。
「このトーナメント表的にまずはランスに勝てたら……だろう? なのにオレとは気が早いんじゃないか?」
そう言い残しこの場から姿を消した。ユランはその言葉を頭の中で浮かべる。
「……君がそこまで買ってる相手か。ふふ……楽しみだね。それに、もう1人、気になる異国の男もいるし……」
ユランは、そう思わずにはいられなかった。
過去において、ここまで感じることが出来た男はいない。いるとすれば、同性のレイラ位だった。
そして、その自分の感覚は正しかった。あの男も、嘗て無いほどの実力者だったのだから。
「どりゃああああっ!!!」
「ぐほぉぉ……ッ、ちっ……あんた、強いぜ……」
「そこまで〜〜!!ランス選手の勝利です〜〜! 全身の60%が機械であるサイボーグ戦士フブリ・松下選手を見事打ち破りました〜〜! 話題の人気戦士ランス選手幸先の良い出だしのようですね〜〜!」
一気にそのアナウンスと共に一気に≪どっ!≫っとコロシアム中に歓声が沸き上がる。アナウンスの声は何処かおっとりとしてて、バトルのアナウンサーとしてどうか!?って思っていた事も過去にはあったが、今では名物となっていたのである。
それに、剣を高々と上げて答えたランス。
「がーーっはっはっは! オレ様最強っ!!」
注目を集め、歓声を受けて舞い上がったのか、暫くそのまま闘技場の周囲を歩き回っては剣を突き上げていた。
……司会謙実況担当の《ナギサ》は、正直いい加減出て行って欲しいな〜と言う感じも漂わせていた。
次にも試合はあるのだから。
「さて……次はもう1人の彼の番か。ちゃんと見とかないとね」
ユランは、先ほど去っていったユーリの試合が次に控えているのを確認し、期待に胸を躍らせていた。自分の目利きは正しい事を確信して。
「さ〜〜!! 続いて〜〜行きますよ〜〜〜!! 次はユーリ選手vsおたま男選手です〜」
おっとりとした声が響き渡る中、先に闘技場に姿を現したのは≪おたま男≫。
その姿はやせ衰えた生白い体禿げ上がった頭頂部に僅かに残る数本の髪、そして何故か構えているのは、名前にちなんだお玉。まさに怪奇な容貌と言っていい姿。……普通にこんなのが街中を歩いていたら、ちょっとした名物になってることだろう。
「ふっふっふ……私にはハニワ神がついておる。負けは無い!」
お玉を天に掲げ、高らかに勝利
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