第1章 光をもとめて
第6話 リーザスの少女達とコロシアム開催
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美味しそうだから、隙を見て、いただく! とか言いながら。ここには勿論警備員もいるから、そんな真似は絶対に出来ない。
……そう言ってもランスは納得はしないと思うけど。
そんな時だった。
何だか騒がしくなってきたのだ。そして通路の向こう側にも人集の様なものが出来ていた。これまでで一番の人の量。相当な有名人でもいるのだろうか。
「……お? 可愛いではないか!」
ランスは、その中心にいた人物。人が集まっている原因と思われる人物を目にした。その姿は、派手な金色のプロテクターに身を包んだ女剣士。
『おお……、チャンピオンだ。幻夢剣のユランだ……』
『無敗、だったよな? こないだも挑戦者を秒殺したらしいし……』
『今日も、とっても格好いいわ……』
周囲に男女問わず、集まってきている。同性にも異性にも人気がある様だ。その女は嫌な顔1つすることなく。周囲に答えている。
「がははは! 可愛いではないか、きみ」
ランスは、ずんずんと進んでいき、人の波を掻き分けてユランの前にたった。
「ん? 誰だい? きみは。……コロシアムに参加する闘士かい?」
ユランは、そのランスの姿を見て、そう言っていた。身成からそう察したのだろう。性格は抜きにしておいても、そのランスの姿だけなら、1流戦士だから。
「そうだ。破竹の勢いで勝ち進む予定のランス様だ。覚えておけ」
「ふふ。それは楽しみだ。きみが私の元までたどり着く時を待っているよ」
ユランの口ぶりに、ランスは思う。何処か気取った女だと言う印象だったから。
「ふむふむ、無敗のチャンピオンだそうだが、そんなの、賭博込みのコロシアムで成立するのか?」
「ああ、私の場合は撃破タイムも賭けの対象になってるからね。勝負を掛ける人は少ないはずさ」
「ほほう……、つまり、お前の負けは大穴なんだな? 掛けておいてお前に勝てばがっぽり、というわけか」
ランスは、何やら悪そうな顔をしていた。金と女を同時に得られる、とでも想っているのだろう。ユランは、それを察した様で。
「……言っておくけど、参加選手は賭けられないよ」
「なんだ、つまらん。っと、それよりもだ」
ランスは、拳を突き出し……、拳だが、ただ握っているのではなく、親指を人差し指と中指の間に差し込んだ形の拳を作った。
「可愛いから、ヤらせろ!」
「ぷっ……」
ランスの発言を訊き、ユランは軽く吹いていた。
「面白いね。私相手にそこまで言うのは初めてだよ。今回のコロシアムは良い。豊作だといっていいね」
ユランは、コロシアムのランキングを見ていた。
「それで、どうなのだ? このオレ様は最強にして、無敵の戦士ランス様だ。強い男には お前でも惹かれると言うものだろ?
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