3部分:第三章
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た。
「共に堕ちましょう、そして」
「犯すのですね」
「清められるべき、甘美な罪を」
こうして絵里は沙耶香に陵辱された。それは男では到底味わうことの出来ない倒錯した、半ば幻想の世界にある快楽であり絵里が今まで知っていたものではなかった。絵里は沙耶香にその甘い毒を心にも身体にも注がれた後で現実の世界に帰って来た。その時には既に沙耶香はベッドの中で彼女の隣にいた。そしてその媚惑的な横顔を彼女に見せながら暗闇の世界に半身を起き上がらせていた。
「素敵でしたよ」
沙耶香は絵里にこう声をかけてきた。
「思った通りの方でした」
「思った通りですか」
「ええ。私も堪能させて頂きました」
そう言いながら手から煙草を取り出した。そしてそれを口に含む。
指から火を出しそれを煙草に点ける。それから煙草を口から離して煙を吐き出した。闇の中に白い煙と青い煙が混ざり合った。
「そして用件ですが」
「はい」
絵里はベッドの中から応えた。肩から下はシーツに覆われている。
「学校のことでしたね」
「ええ」
彼女はその言葉に頷いた。
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