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ソードアート・オンライン〜Another story〜
ALO編
第127話 ゲームでも遊びでもない
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メモリを使ってる。……十中八九、このスキルや種族はその影響……もあると思う。……信じられないなら、無理に信じなくてもいい」
「……まぁ、あの無茶な魔法やあんたの性能も見ちゃってるし、《フェンリル》って種族も実際に見てるしね。……信じざるを得ないって感じ」
リタはそう言って苦笑いをしていた。……だが、驚いた所はそこ以外にもある。
――あの機械は、例の事件以来、市場には出回っていない。
……仮に出回っていたとしても、例の事件のせいで、それを使おうとする者などいないだろう。安全性を最大限に考慮したアミュスフィアなら別としても。それを持っていると言う事は。
(あの事件の当事者……生還者って事?)
その結論に達した。
なら、異常な性能は別にしても、如何なる場合にも冷静に対処出来る、手腕。……戦いの際の百戦錬磨っぷりも理解出来る。間違いないのなら、約2年間も仮想世界で暮らしていたのだから。戦ってきたのだから。
「……何だ? これは」
ドラゴは声をやや荒げながらそう言う。
「え? どうしたの?」
「……いや」
ドラゴが見つけたのは、ある記録。あの世界のサーバーに細工をしたと言う記録。細工、それは、出口の設定を変えたと言う記録だった。本来ならば、現実へと戻れる筈なのに……それを遮断したのだ。
あの世界……《SAO》から、ここ《ALO》へと。
ただ単に、今自分やリタ、キリトやリーファ達がプレイしているALOの世界にと言う訳ではない。また、文字化けしている様で、読み取りにくいが……、幽閉されているも同然だと言う事が理解出来た。
そして、その理由が……。
「………ッ!!!」
ドラゴの表情は、一気に暗く染まった。その最新部で見つけたこの記録……見紛う筈もない。所々、文字化け以外にも虫食いの様な状態になっているが、この記録は…。
「……有り得ない。これは、この研究は全て……っ」
ドラゴは、拳をぎりっ……と強く握り、コンソール目掛けて思い切り殴りつけた。破壊不能オブジェクトだが、そのシステムアナウンスも出ることは無かった。これがここに存在すること自体がイレギュラーだから、だろう。
認識出来てなくてもおかしくない。
「……ここだけじゃ、判らない。……行くしかない」
「……後で教えてもらうわよ。一体どこに行くつもり?」
リタは、黙ってドラゴの事を見ていた。全部、最後には教えてもらうと言って。ドラゴは、ゆっくりとある場所を見据えた。この世界であれば、恐らく何処からでも見えるであろう巨大な場所。
「……世界樹だ。あの場所に全ての真相がある。……この世界のグランド・クエストは、単なるゲームじゃない。ゲームなんかじゃない。そして、遊びでも……ない!」
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