暁 〜小説投稿サイト〜
ソードアート・オンライン〜Another story〜
ALO編
第127話 ゲームでも遊びでもない
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得に変わったものは無いようだ。

「ん……無駄足っぽい? まぁ収穫はあったから別に良いけど。」

 西に広がるのは森、東にと北に広がるのは険しい山々。別段変わったものは無かった。

「ふぅ。……そうだ。あんた、じゃなくドラゴ。魔法って他にも何かあるの? ……ん? ドラゴ?」

 リタが振り向くと……ドラゴは、何やら1点を凝視していた。その先にあるのは大きめの樹木と岩だった。

「って、どうかしたの? 何があんのよ?」
「いや……」

 ドラゴは、凝視したまま、ゆっくりと近づいた。そして、その樹木と岩に近づたその時。
 突然、岩が光り、輝きだしたのだ。

「なな、なんなのっ!?」

 突然の目も眩む閃光周囲を照らした事に、リタは驚きを隠せれない。通常のイベント発生であるのなら、その場所に《!》マークが現れてから、進んでいくのだから。だが、これは違う。まるでトラップの様に突然現れた。……この場所で今まで こんな事は一切無かったから。

「……これが、プレゼント……か?」

 ドラゴは、目を逸らさずにその光点を見ていた。……それが、記憶の手掛かりになるかもしれない、と思ったから。そして、光が止み……そこにとある物が現れた。

「ん? 何これ……?」

 リタも漸く目が慣れてきた様で、その光源元が何なのかを確認した。ドラゴの隣に立ち、見てみる……けど、判らない。この森や谷、自然エリアにはそぐわない物、だと言う事は判った。
 それは、黒くて、四角い物。

「黒い立方体。無機質型モンスター……?」

 リタはそう呟く。
 そう、目の前にあるのは、黒い物体……立方体。宝箱かとも思えたが、色がまず違うし、何よりこの物体は宙に浮いている。
 擬態モンスターである《ミミック》に似たものを感じたが、どうやら、そうではなさそうだ。何故なら、視認して、更に凝視しているのにも関わらず、カーソルが現れない。だからこそ、モンスター等では有り得ない。単なるオブジェクトの可能性の方が高いが、何故ここにあるのかが判らないのだ。

「……違う」

 ドラゴは、リタの呟きを聴いて否定した。

「え? ドラゴはこれが何なのか判るの?」

 リタは、驚いてドラゴに聞いた。話しによれば、ドラゴはこのゲーム初心者と言う事を聞いている。
なのに、確信している様だ。


 この黒い箱状のモノが一体何なのかを。


「………」

 ドラゴは、何も返答をせずただただ、その黒い立方体をただ視ていた。

「ちょっと、聞いてる……っ」

 リタは、ドラゴの方を見て……思わず息を飲んだ。いや、厳密には彼の《目》を見て……。その目は通常の輝きではない。この世界でのスキル、《暗視》、《双眼鏡》等、目を使用するスキルを使用
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