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ソードアート・オンライン〜Another story〜
ALO編
第126話 シルフの大魔法使い
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レコンは、その浮いている炎の数を指で数えながら驚愕していた。今使っているのは、所謂、タメ系の魔法。即効性を考えれば使いがってが悪いが、時間をかけて、魔力ゲージであるマナを消費させながら、詠唱する事で、攻撃力が増す優秀な魔法だ。……風の系譜の魔法なら兎も角、炎の魔法は、サラマンダーの十八番。
シルフでは、中々習得できない魔法だし、それをふまえても、その数に驚いていた。
だが、その返答は違った。
「……ぶっ飛べ!!」
「え、ええっ!?!?」
返答は、この炎の玉のプレゼント……だ。
そう吼えた瞬間、10もの火の玉……炎の玉がレコンに迫っていった。
“ちゅどちゅどちゅどぉぉぉんっ!!!”
「ぎゃああああああ!!!」
勿論、この街。シルフ領であるスイルベーンでは、シルフであるレコンにダメージを与えることはできない。……が、ノックバックは発生する。
即ち10連撃もの衝撃が、その小さな身体に迸るのだ。本来は、追尾するのは2~3球。即ち 3倍以上の衝撃。
「ぐええっ!!?」
「……ふんっ!!」
吹き飛んだ、レコンは街の壁に衝突し、しこたま頭を強打した。
破壊不能オブジェクト、とシステムメッセージを残しながら。
ぴくぴく、と痙攣させながらもゆっくりと頭を上げ。
「……ひ、ひ、ひどいよぉ……リタぁぁ……」
「うっさいわね! 毎回あんたは 余計なお世話なのよっ!!」
げしっ!と蹴りを1つ入れて、更に転ばせると、その情けないシルフの鼻垂れ坊主を後に、翅を広げた。
「あんたも、リーファのお尻ばっかり追っかけてないで、もうちっとゲームに集中したら? 少なくとも、いい加減飛ぶのくらいはマスターしなさいよ」
「ぜ、善処……しますぅ……」
「後、昔から言うでしょ? ……口は災いのもと」
「えー……僕は本当の……「ギロっ!!」 な、なんでもないです……、ご教授ありがとうございます……リタ先生……」
ペコリと速攻で頭を下げるレコン。リタは、そのままぷいっと顔を背けると、そのまま先へと向かった。目指すは、あの銀の光の元へ。
「このえ私が知らない魔法があるなんて、我慢ならないわ。……なんにも無かったらそれはそれで良いしね。たまには気晴らしって事にもなるでしょ」
緑の翅を広げ……そして、飛び上がった。
「ぅぅ……、リタだってあまり参加しない癖……って言ったら後が怖いし……」
どこで聞かれているか判らないからレコンは急いで口をチャック。もう言い切った後だから、殆ど無駄だと思うが……幸か、リタはもう空高く飛び上がっていた。
〜中立域 古森〜
空を駆け巡るエリアだけの事はある。その空にも浮遊している小島が無数にあり、その一つ一つ
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