第二百五十話
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第二百五十話 ティーセット
先生達がお菓子を食べ終えたので出したものはというと。
それはティーセットだった、天使も悪魔もそのティーセットを見て目を止めてそのうえで二人供言ったのだった。
「そのティーセットは」
「かなりいいな」
「イギリスのものよりも」
「ずっと美味そうだ」
こう言うのだった、本場のものより。
「上はシュークリームでか」
「真ん中はケーキ」
「そして下段はフルーツ」
「これはいいな」
「如何ですか?」
「天使さんも悪魔さんも」
先生達は双方に優しい笑顔で言った。
「とても美味しいですよ」
「どれも」
「八条町の山月堂のお菓子です」
「フルーツは八条百貨店の地下で買ったものです」
「今日のティーセットは格別ですよ」
「皆で食べましょう」
「これは」
使い魔達もここで言った。
「いつもの先生達のティーセットだけれど」
「美味しそうよね」
「ええ、何かね」
「いつも通りだけれど」
「若しかしてそのいつも通りなのが」
神父さんは使い魔達の話を聞いて言うのだった。
「いいのでは」
「だからですか?」
「いつも通りなのが」
「特別な感じじゃなくて」
「そっちの方がいいんですか」
「飾り気がないと安心出来ます」
心理的にというのだ。
「ですから」
「そういえばご主人様達って飾らないね」
「そうだよね」
「普段から」
「それがまたいいところだけれど」
「それがいのかな」
「天使さんにも悪魔さんにも」
使い魔達はこう考えた、そして。
そのティーセットを見て香りも嗅いでだ、それぞれ言った。
「これはかなり」
「今回も美味しそう」
「何か私達も」
「食べたくなってきたわ」
「私もです」
神父さんも言う。
天使と悪魔だけでなく使い魔達、そして神父さんまでもがだった。先生達が出したティーセットに心を奪われようとしていた。
第二百五十話 完
2015・6・26
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