神会
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たろうに」
「フンッ、友情ごっこはいらないわよイルマタル。そんなの、それが抜け道見つけてたら分かんないわよ」
僕をそれ扱いしたことに怒ってもいいかな?
「二人とも、落ち着けっちゅーに。カーマの言うことも分かるけど、バルたんとこはなんもしてへん。うちが言うとくわ」
一瞬、ロキと視線が合う。
なるほど、これを見越して式の同行の借りを作ったのか。三日で返されちゃうとは思ってもみなかったよ。
カーマも都市最大派閥の主神の言葉に黙るしかなかったようで、こちらを睨み付けてから着席した。だから怖いよ!
「で、この子の称号やけど……もう、変えんでもええんちゃう?」
『だな』
うん、僕もそう思う。
下手に変えてもいいことないしね。むしろ、無難だと思ってるんだけど、式はこれでも恥ずかしいらしい。
てことで、式はそのまま【秘剣】に決まった。
その後、なんかフレイヤとイシュタルの美の神によるやり取り(ロキ曰く茶番)が起き、【ロキ・ファミリア】の【剣姫】の二つ名はそのままということで話がまとまり、次が最後の資料となる。
「あ、ヘスティアのところか」
ベル・クラネルという少年らしい。ギリギリに作られた資料なのか情報が少なすぎる。
今まで全く無名だっただけに興味深い。
ただ、ヘスティアも新参だから周りの神が下品な笑みを浮かべていた。
……にしても…
「一ヶ月半って……僕のとこよりも早いじゃないか……」
問題はこの少年の【ランクアップ】にかけた期間だった。
いくらなんでも早すぎる。式も最初は一年かけたんだし。
「テュールはどう思う?」
「ナンノコトカワカランノォ」
「なぜならカタコトなんだい……」
動きがぎこちない幼女神を無視し、視線をヘスティアに向ける。
ちょうどロキがヘスティアに詰め寄ってるところだった。
……ああ、あの光景、昔の僕にそっくりだ……
うちらの恩恵はこういうもんやない、とヘスティアに詰め寄るロキ。一度、同じ立場に立った身としては助け船を出してあげたいが、それはロキに意見することになる。
最近は交遊もあるから、あまり口を出したくないのが僕の本音だ。
押し黙るヘスティア。詰め寄るロキ。そんな中で動いたのは、意外にもとある美の女神だった。
「あら、別にいいじゃない」
美しいソプラノの声に視線が集まった
「ヘスティアが不正をしていないというなら、無理に問いただす必要はないでしょ? ファミリアの内部事情には不干渉、とりわけ団員の能力は禁制なのだから。それに……」
美の女神、フレイヤは僕に視線を向ける。
「それをい
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