第百十八話
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短気だな。
とまあそんなことは置いといて。重要な問題はどれも解決可能。敵の意表を突く、って点についても間違いなく完璧。やるだけの価値はある作戦だと思う。しかし、それにしても・・・
「・・・奈良ってのは、こうも戦いやすい場所だったのか・・・武器がそこらじゅうにあるなんて」
新たな発見である。そして、この要素は十二分に使える。
「我は水を司る。すべての水よ、我が求める武具の形とせよ」
小声で言霊を唱えて水に命令を出し、同時に。
「雷よ!」
これまでのものとは比べ物にならない威力で雷を放ち、注意を引く。狙うのはあの野太い声が聞こえてくる方向。これでもか!ってくらいのを連発していると、雲が大きく動いた。雲の上にいるまつろわぬ神が動いたのに連動したんだろう。しかし、何で避けるのか・・・
と、次の瞬間。背中に勢いよくぶつかった何かの感触に対して反射的にその場を移動してしまった。
「今の、は・・・」
何がぶつかったのか、見ていなかった以上は分からない。だが、想像することはできる。というか、神相手の戦いの中であるのにダメージがないことから考えても、それは・・・
「雷・・・オイオマエ、あれか?好きな場所から雷を放てるとか、そう言う感じなのか!?」
そう、雷。そして、それは明らかに今対峙している神とは真逆の方向から放たれた。だからそう判断したんだが・・・
『生憎と、そう器用ではないな!』
「なら今のは何なんだよ!?」
『言ったであろう?我は風神であると!』
「わけわかんねえんだけども!?」
ああもう、何なんだこの神は!?超友好的だったプロメテウスともまともな自我があったのかも怪しかったザババとも違う、ただひたすら面倒な神、って感じがするな。なんだこれは。
けどまあ、水もちゃんと仕事してくれたみたいだし・・・
『うん?どうしたのだ?』
なんか誰かに何か聞いてるんだけど。なんなのこの神様。まさかの神様に電波入ってるの?変な電波受信してるの?もしくは厨二病な神様なの?
・・・ま、いいや。
「今ここに我は力を現す。人ならざる力をもって相撲を取り、未来あるものを守り抜こう!」
そんなことは気にしないでさっさと権能を使う。今回使うのは濡れ皿の怪力。効果はとても分かりやすい怪力を得るというもの。そして、こうして得た怪力を使って何をするのかと言われれば・・・
「よいしょ、っと」
『・・・・・・うん?五重塔にしては、形がおかしくはないか?』
「ああ、そっちが俺の派手に雷撃ちまくってるのに目がいってる間に、邪魔な部分は全部切り落とした」
『ああなるほど、それで細長い形となっておるのか!』
愉快愉快!と笑う風神。本気でぶん殴りたくなるウ
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