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少年と女神の物語
第百十八話
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を稼ぎ、法隆寺に向かう。別にどこでもい行けど近いところって感じで決めたんだから、最低限それくらいはしておくべきだろうし。・・・こういう時、神速の権能がほしくなるな。

『いかにも、まつろわぬ身で顕現した!さすれば神殺しよ、いざ尋常に勝負といこうではないか!』
「その前に姿見せろやコンチクショウ!攻撃届かねえんだよッ!!」

 言いながら全なる終王(ゼウス・エクス・マキナ)を発動して、テキトーな方向に雷を撃つ。が、それは向うの撃ってきた雷とぶつかって届く前に潰れてしまった。まあ雷神に対して雷がそこまで効果あるとも思えないし、当てられる当てられないはそこまで重要な問題ではない。

『ハッハッハ!風神たる我がいるべきは地にあらず!姿を見せよというのなら、そうしようと思えるだけの力量を見せるのだな!』
「まあ素直に従うはずはねえよなって分かってましたよ!」

 言ってる間にも「これ鎌鼬か!?」って感じの風が吹いてきたりしたのを避けたり、即席工場(インスタント・ファクトリー)で槍を作って投げてみても全部暴風の前に落ちていくという無力さを実感したりする。槍程度じゃ軽すぎて相手まで届かない。ブリューか誓いの槍(グングニル)を使えば相手までたどり着けるかもしれないけど、だからこそ使うのはここぞ、ってときにしたい。さて、どうしたもんか・・・

「・・・っと、着いたか」

 沈まぬ太陽(パーマネンス・レイ)を発動しようとして、しかし今使ったところで日の出の対象になりそうなのは日本周辺。今目の前にいる神のせいで曇っている以上日の出は期待できない。舌打ちしたくなるのをどうにかこらえていたところで目的地の法隆寺についた。

「さて、少しくらいは時間稼いでやるから、さっさとしてくれよ・・・」

 薫に対してそう言いながら、聞こえもしないのに何を言ってるのかと少し馬鹿らしくなる。なんにしても、はやいとこ今の状況を打開する策を見つけないと・・・

「・・・あ」

 どうするか考えてながら見回していたところで、とあるものが目に入った。すぐにそれを使うことに問題ないかどうかを考え、即決。何も問題はない。むしろ相手は神だ、何でも使うくらいの勢いでいかないと。

『どうした神殺し、呆けておる暇はなかろう!』

 と、そんな判断をしていると前方斜め上から風の爆弾みたいなのが、後方斜め上から雷が迫っていたため、それを横に跳ぶことで避ける。あと、今の声は間違いなく風が来た方から聞こえてきたし・・・

「敵はあっち。即席の武器は強度が心配だが、そこは権能で補強可能。邪魔なものも権能でそぎ落とせばいいから・・・」
『ほうら、ぶつぶつ言わずにさっさと戦わぬか!』

 ほんの少し考え事をしているだけなのにここまで起こるとか、この神様間違いなく
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