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ソードアート・オンライン〜Another story〜
ALO編
第124話 貴方は誰?
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てくれた事を。
ユイは、あの世界での、……たった数日だったけれど、鮮明に覚えている思い出を思い浮かべていた。
そして、願う。
キリトの、自分のパパの通りだと、あの人が……あの優しかったお兄さんだと願っていた。
「あはは……、やー笑った笑った。うん、そろそろ行かない?この位のお礼じゃ私としては足りないって思うし、まだ伝えきれてない事もあるし……、何より もうこの中立地帯からさっさと出たいからね」
リーファは 笑顔のままそう答えた。楽しいことは楽しいんだけど、こんな場所にいたらまた、面倒な事に巻き込まれかねないからだ。……恐ろしく強い2人もいるが、さっき殺した2人や残った1人が大量のメンバーを、魔法使いを合わせた集団で連れてきたとしたら、流石に無理だろうと思えるから。
潔く帰ったけど、何を思っているかは判らない。
「そうだな。……ん? キリト?」
ドラゴに後ろに来たのはキリトだった。その表情は何処か思いつめている様な表情。
「どうかしたのか?」
「い、いや……そのっ……」
キリトは聞こう、言おうとしていたが……、喉に小石が引っかかったようになって、言葉が出なかった。
「どーしたの?」
リーファもキリトの表情から、何か思ったのか……、そう聞いていた。だけど、ここは妖精の世界。
ゲームの世界だ。だから、深刻な事だとは思えなかった。
それに、キリトに限ってそれは無い、と思える。お気楽な男だって思っているから。
「いや……何でもない。中立地帯からシルフ領までは結構遠いのか?って聞きたくてな」
「……それは、オレじゃなく、リーファだろう?」
聞く相手を間違えている、とドラゴは苦言を言っていた。このリーファと言う少女の種族はシルフなのだから。
「んーとね、そんなに距離は無いよ。ここから真っ直ぐ飛んだら、直ぐに判ると思うけど、光のタワーが伸びてるんだ。そこが、シルフ領の首都《スイルベーン》だよ。歩いていくなら、確かに距離はあるけど、あたしの飛翔力も大分回復してるし、皆もそんなに飛んでないから、まだ制限時間も大丈夫だと思うし」
リーファは、輝きが戻っている翅を軽く動かしながらそう言う。そして、一度翅をたたみ、念押しをする様に聞く。
「もう一回聞くけど、本当に行くの? さっき、説明したけど街の圏内じゃ君達はシルフを攻撃できないけど、逆はアリなんだよ?」
「問題なし。リーファを信頼してるしな? そんな気構え無くてもいいさ。いざとなったら、逃げるから」
「同じく。……この世界を視て回りたい、と言ったしな」
ドラゴは、そっと自身の側頭部に触れた。それは、頭を掻くような仕草ではない。
「ん〜、あたしを信頼してくれるのは嬉しいけど
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