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ソードアート・オンライン〜Another story〜
ALO編
第124話 貴方は誰?
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何も無し。その上、初期設定ステージにいたのに、突然上空に転送されたと思ったら、今度はさらに突然プレイヤー間の戦いに巻き込まれた。と言う感じだ。戦闘面は問題なさそうだが、少しこのゲーム自体の説明がほしかった所。……だから君がお礼を……と思ってくれているのなら、少しでいいから教えてくれないか?」
2人を交互に見てしまうリーファ。
本当に随分対照的な2人だ。
片方はふざけているのに、もう片方は至極真面目。
あまりに違う返答の二人を見てリーファは肩の力が抜けてしまったようだ。手にかけた剣の柄を離し一息をつく。
「……まあ良いよ。それくらいはお安い御用だし。でも、君のは絶対い・や!! 戦ったほうがマシってものよ!」
リーファは銀色の男には《OK》をだし、スプリガンの男には《NO》と返事をする。
「ははは。冗談冗談」
スプリガンの彼は、如何にも楽しそうです。と言わんばかりに笑っていた、その時だ。
「だっ駄目です! パパっ!!」
突然、スプリガンの男から、別の声が聞こえてきた。
その声色から察するに幼い女の子の声だ。リーファは咄嗟に周囲をきょろきょろと見渡すが人影はない。
「……随分と珍しいのを連れているな?」
男だけが、その姿を捉えていた。
きょろきょろと周囲を見渡すリーファに対し、銀の男はスプリガンの男の方を見てそう言っていたからだ。
「あ、いや……こ、こら 出てくるなって!」
その短衣の胸ポケットから、何やら光るものが飛び出していた。小さなそれはしゃらんしゃらんと音を立てながら飛び回る。
「パパにくっついていいのは私とママだけですっ!」
「ぱぱぁ!?」
「ふむ……、オレと歳的には変わらないと思ったが……、子供がいるんだな。まぁ、アバターだから、一概には言えないが」
あっけに取られているリーファといつも通りのクールな銀色の男……。
その部分も、実に対照的だ。
いや、誰だとしても 銀色の男といればこう見えてしまうだろうと考えられていた。
少しため息をしながらリーファはその光るそれに近づく。するとそれは妖精なのだと言う事がわかった。恐らくはヘルプ窓から召喚できるナビゲーション・ピクシーだろう。だが、理解できない事もある。
あれは基本的に質問で定型文で答えるだけの存在。
こんな高性能のAIを搭載しているかの様な仕様ではない筈だと。好奇心から、リーファは警戒も忘れて飛び回る妖精にまじまじと見入った。
「あ、いや……これは……」
男は焦りながら両手で包み隠す。
そして引きつった笑いを浮かべていた。
リーファはその手の中を覗き込みながらたずねた。
「ねぇ、それってプライベート・ピクシーっ
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