暁 〜小説投稿サイト〜
インフィニット・ストラトス〜黒衣の創造神〜
第4巻後編
夏休み最後での過ごし方
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ろそろ帰る事となった箒達だった。セシリアとシャルと簪は国連軍日本支部へと戻るため、俺無しで帰る事となった。

まあ門番に手帳見せれば通れるからな、それか桜花を呼ぶかと思って電話をしたらすぐに来たのだった。そんで車で戻ったので、神姫達には部屋で待っているようにと言った後に空間切断で千冬がいる店まで行ってみたのだった。

「お待たせしましたっ」

駅から少し行った所にある商店街の、その地下にあるバーに息を切らしてやってきたのは山田先生こと山田真弥だった。夕方四時から翌朝八時まで開いているこのお店の名前は『バー・クレッシェンド』と言うのだが、フランス製の調度品で統一した大人社交場であり千冬の行きつけの場所であった。

「すまないな、急に呼び出したりして」

「いえいえ。どうせ部屋で通販カタログを眺めていただけですから」

真耶がカウンター席にかけると、すぐに千冬がノーマル&ブラック・ミックスのグラスビールをマスターに注文する。もちろん、真耶の分だ。

「千冬さんも新しいのをお出ししましょうか?」

「そうですね、頼みます」

「畏まりました」

初老のマスターが一人でやっているこのお店は、その口髭に白髪のオールバックと言う容貌もあって女性ファンも多い。千冬にとってはその外見が特別好みという訳ではないが、マスターの落ち着いた声のトーンはお気に入りである。

「どうぞ」

真耶のビールと、それに千冬の黒ビール、それからサービスのキューブチーズを出して、マスターは二人から少し距離を置く。それと黒ビールが好きになったのは、一夏がヨーロッパからの土産にあった酒類を気に入ったので、ここに来ると同じのを頼むようになった。

間近に他人がいたのでは落ち着いて話せないのが人間なので、それをよく知っている長年の経験からなる気配りだった。もちろん一夏も外見は千冬より二個上だが、中身はマスターよりも人生の先輩である事を知っているのはマスターしかいない。

「乾杯」

チン、とグラスを鳴らし、真耶はちびちびと飲み、千冬はゆっくりだったが長くグラスを傾ける。大体グラスのビールが半分程無くなる所で、真耶は質問を切り出した。

「今日はどうしたんですか?お休みだから、帰省されたんじゃ?」

「そのつもりだったんだが、一夏が家に帰っている事は知っていたが女子がいてな」

「女子と言う事は、いつもの面々ですよね?ですが一夏さんとオルコットさんとデュノアさんは、国連軍日本支部で毎日のように仕事をしていると聞いた事がありますが」

「一夏達軍属共は昇進してから忙しくなったらしいが、更識簪までもが軍属となったのは初めて聞いた。なので専用機持ちは七人だから、戦争があったとしてもすぐに沈黙出来る程の戦力だ」

「冗談にならないです
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