第1章 光をもとめて
第5話 桃色の巨凶
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〜リーザス城下町 パリス学園〜
それは、翌日の事
意気揚々と酒をがぶ飲みしていたランス。何時もであれば、シィルがそれとなくブレーキをかけてくれて、飲み過ぎないのだが……、今は彼女は学園生活を満喫……、じゃなく 潜入捜査をしてくれているからいないのだ。
それもあって、朝まで続いていたランスはあっさりと酔っ払ってしまった。
パルプテンクスがランスに元気の薬やへパリゼーをサービスし、何とかランスは回復はしたが、それでも色々ときつそうだ。因みにユーリはと言うと、勿論自分のペースで無理なく飲んでいたし、それなりに酒には強いから問題なし。
だが、ランスは有頂天になりながら飲んでいたからこうなってしまったのだ。
二日酔いに気味だったのだが、とりあえず大丈夫そうだ。
「……と言う訳だ。オレ様たちはこれから城に入る。シィルもしっかりと調査を続けるんだぞ。サボったりしたらお仕置きだからな」
「はいっ 任せて下さい」
そして今日、シィルと交換した情報は重要なものだった。
「……学園が俄然きな臭くなっているな」
「うむ。まさかヒカリちゃん以外にもいるとは」
そう、ヒカリ以外の生徒の失踪事件は他にもあったのだ。そして、その全てが迷宮入りしてしまっていると言う事だ。ユーリは事前に情報屋である程度仕入れていたのだが、現地で調達してくれたシィルによって、完全に裏が取れたのだ。リーザス情報屋。相変わらずの情報の精度だろう。
「はい。私も悪いとは思いましたが、魔法で心を読ませていただいて情報を得ました。……ですが、それ以上の情報はありませんでした」
「魔法とは言えそこまで万能では無いから仕方ないさ。……そして、その手の魔法は感知される事もある。流石に公共機関でおおっぴらな事はしないと思うが、もう学園が潔白とは思えないから、調査をする時は慎重にな」
「あ、はい。ありがとうございます」
「おいこら! 人の奴隷に勝手に命令するんじゃない!」
人の思考を読む魔法は比較的浅い考えまでしか読み取る事はできない。いや、Lv2以上の力を持つものであれば、高度で複雑な魔法を用い読めるかもしれないが、シィルはそこまでは出来ないし、あまりに目立ちすぎれば魔法大国であるゼスに目をつけられかねないのもあるのだ。
「でも、1つ気になった事はあります」
「む? さっさと言え」
「その、生徒の中で1人だけ、心を読むことが出来なかった女性がいました。恐らくですが、精神にシールドの魔法をかけているのだと思います」
「お嬢様が通う学園……って事だから親が心配してかけている。……考えられなくも無いが、もし別の意味でしているとしたら、不自然極まりないな」
「ふむ。怪しいな。におうぞ! おいシィル」
「は、はい」
「その娘は美人か!
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