暁 〜小説投稿サイト〜
ランス 〜another story〜
第1章 光をもとめて
第5話 桃色の巨凶
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スに似た言動を喚きだす男。
 容姿は……、ハゲ頭、そして だらしないぽっこり腹、だが 金だけはある。と言った感じの……所謂モブだ。そこは問題じゃない。

「うふふ、次からだねー お楽しみなのは♪」

 女の子が言う通り、次に身体から外すものは無い。もし負けたら、服を脱ぐ事になるだろう。
 だからだろうか、これだけ観客(ギャラリー)が集まってきているのだろうか。
 そして、皆がルーレットに集中する最中。

「……カモが! ここからが本番だぜ〜」

 間違いなく、この女のコの笑顔が、変わった。どっかの誰かに似たギザギザな歯に、まるでモンスターか? と思える様な血走った目。
 多分、心の声のつもりだろうけれど、ダダ漏れしている。

「………」
「っと! さぁ、どーでるー??」

 ユーリの視線に気づいたのか、慌てて元に戻していた。
 
 そして、ルーレットは架橋だ。まわっている玉の勢いはどんどん失速してき……。

「よっしゃーー!! 赤だっっ!!」

 男のガッツポーズと叫びが響いた。そう、間違いなく赤に入るであろう軌道と勢い。……だったのだが、その赤に入るであろう玉は、自然ではありえない。急に失速して黒に入ったのだ。

「なななっ!!」

 勝利を疑ってなかったからこそ、次に見た瞬間、男はぼう然としていた。

「ざ〜〜んね〜〜ん。……惜しかったー 玉の勢いがちょっと足りなかったね〜……。はーい ゴンゾーの負ーけ! お金没収だよー」
「ぐぬぬぬぬ! 次だ! 次こそは〜〜!!」

 ここからは、もう暴走モード突入だ。交代のネジが完全に切れた哀れな男。まるで、翔竜山から落下するのを止められない様に、勢いよく、散財してしまっていた。

「は〜〜い、ざんねんでしたー」
「うぐおおおおおっっ!!?? も、文無しになっちゃったーーー! うそだーーー!!」

 大の大人がみっともなく泣き喚きながら退出していった。途中から雲行きが妖しくなって、女の子の脱衣は見られない、と悟った様で、お客の殆どはいなくなっていたけれど、ユーリはずっと見ていた。

「あーら? お兄さんもやるー?」

 そんなユーリに目をつけたのはあの少女だ。

「ん……。そうだな、面白そうだ」

 ユーリはそれを見て、ニヤリと笑った。

「ふふふ、ありがとー。さっきの見ても勝負してくれるなんて……、お兄さんとっても強そうだねーー」

 不敵な笑みを隠さない。その中には絶対の自信を醸し出していた。だが、それはありえない。ルーレットと言うものは、基本的に確率であり、絶対の攻略法などありえない。

「リセ・マラする訳でもないのに、ありえないなぁ……」
「は? りせまら??」
「いや、こっちの話だ。……そうだな。基本
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