第1章 光をもとめて
第5話 桃色の巨凶
[6/14]
[8]前話 [1]次 [9]前 最後 最初 [2]次話
スに似た言動を喚きだす男。
容姿は……、ハゲ頭、そして だらしないぽっこり腹、だが 金だけはある。と言った感じの……所謂モブだ。そこは問題じゃない。
「うふふ、次からだねー お楽しみなのは♪」
女の子が言う通り、次に身体から外すものは無い。もし負けたら、服を脱ぐ事になるだろう。
だからだろうか、これだけ観客が集まってきているのだろうか。
そして、皆がルーレットに集中する最中。
「……カモが! ここからが本番だぜ〜」
間違いなく、この女のコの笑顔が、変わった。どっかの誰かに似たギザギザな歯に、まるでモンスターか? と思える様な血走った目。
多分、心の声のつもりだろうけれど、ダダ漏れしている。
「………」
「っと! さぁ、どーでるー??」
ユーリの視線に気づいたのか、慌てて元に戻していた。
そして、ルーレットは架橋だ。まわっている玉の勢いはどんどん失速してき……。
「よっしゃーー!! 赤だっっ!!」
男のガッツポーズと叫びが響いた。そう、間違いなく赤に入るであろう軌道と勢い。……だったのだが、その赤に入るであろう玉は、自然ではありえない。急に失速して黒に入ったのだ。
「なななっ!!」
勝利を疑ってなかったからこそ、次に見た瞬間、男はぼう然としていた。
「ざ〜〜んね〜〜ん。……惜しかったー 玉の勢いがちょっと足りなかったね〜……。はーい ゴンゾーの負ーけ! お金没収だよー」
「ぐぬぬぬぬ! 次だ! 次こそは〜〜!!」
ここからは、もう暴走モード突入だ。交代のネジが完全に切れた哀れな男。まるで、翔竜山から落下するのを止められない様に、勢いよく、散財してしまっていた。
「は〜〜い、ざんねんでしたー」
「うぐおおおおおっっ!!?? も、文無しになっちゃったーーー! うそだーーー!!」
大の大人がみっともなく泣き喚きながら退出していった。途中から雲行きが妖しくなって、女の子の脱衣は見られない、と悟った様で、お客の殆どはいなくなっていたけれど、ユーリはずっと見ていた。
「あーら? お兄さんもやるー?」
そんなユーリに目をつけたのはあの少女だ。
「ん……。そうだな、面白そうだ」
ユーリはそれを見て、ニヤリと笑った。
「ふふふ、ありがとー。さっきの見ても勝負してくれるなんて……、お兄さんとっても強そうだねーー」
不敵な笑みを隠さない。その中には絶対の自信を醸し出していた。だが、それはありえない。ルーレットと言うものは、基本的に確率であり、絶対の攻略法などありえない。
「リセ・マラする訳でもないのに、ありえないなぁ……」
「は? りせまら??」
「いや、こっちの話だ。……そうだな。基本
[8]前話 [1]次 [9]前 最後 最初 [2]次話
※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりを挿む
[7]小説案内ページ
[0]目次に戻る
TOPに戻る
暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ
2025 肥前のポチ