第1章 光をもとめて
第5話 桃色の巨凶
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ったとすれば、盛大に庶民の税金を無駄にしていると思わずにはいられない。が、一般にも開放はしているようだし、治安も良い事から出来る芸当だとは思える。
……だが、方や華やかな城内部、方や行方不明者の出る学園に、経営に苦しむ店舗。光と影が浮き彫りになってくると言うものだ。
とりあえず、2人は人の多い場所で情報を得ようと言う事で、カジノへと向かった。
聞き込みの調査は勿論、オープンな場所だったら、話し声も筒抜けだから集まりやすいものだが、実際はそう簡単にはいかない。何日もの積み重ねが実を結ぶのが普通だ。故に最初に向かうのはコロシアム。 カジノは日中開いていないからだ。
〜リーザス・コロシアム〜
その場所は、中央の円形広場を見下ろす様な形でぐるりと観客席が並んでいる。そのコロシアム広場の真ん中で剣闘士であろう2人が戦っていた。
その2人の戦いに合わせて、観客達はまるで殺気立っているかの様に歓声をあげる。
『そこだーー!! いけーー!!』
『バカ野郎! お前に全財産賭けてるんだぞ!!』
『殺せ! 殺せ! 殺せーー!!』
自分たちがいる場所はコロシアムの出入り口。故に観客は少ない方なのだが……、これではどこにいても同じだろう。
「ほほぅ、中々賑わってるな」
「……戦ってる戦士たちより、観客の方が殺気立ってる気がする。随分と金が動くようだ」
多くの金は、人の心を容易に動かす。欲にまみれた人間たちを何度も見てきているからこそ、判る事だ。
まぁ、コロシアムは戦士達にとっては、闘技場であり、命を賭ける場所、観客にとってはただの娯楽だから、嫌悪する対象ではないだろうけど。
「コロシアムのランキング……か」
「ふん。オレ様が出たら、あっと言う間に1位決定だ!」
「はぁ……、まぁ ここのコロシアムは基本的に総当り戦のリーグ戦。……が、今回はトーナメント式になる様だ」
「む? どう言う事だ?」
「つまり、態々最下位から順当に倒して言って、ランキングをあげる必要がない。最下位でも、トーナメントで勝つ事が出来たら即1位だと言う事」
「おお! 成る程。なら、オレ様が1位だな。がははは!」
先ほど、入口に置かれていたパンフレットに今回の事が載っていたから知っているのだが、ランスはそう言うのは気にならない様だ。
と言うよりも。
「参加する為には、参加賞がいるんだが……、そもそも目的から外れてるだろ? 頑張って手に入れるか? 発行してるのは王族だが」
「……それは面倒くさいぞ。まぁ、オレ様が最強なのは周知の事実だ。態々公表する必要などは
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