飛鳥-ダイナ-
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にいるその男が俺の獲物だ。邪魔をすれば…」
それ以上は言わずともわかる。でもそれを、ウルトラマンとして…それ以前に一人の人間として許容できるはずがない。
「言ってろ!そんときは倍に返しててめえをぶちのめす!」
「…ふ、威勢のいい奴は嫌いじゃないぞ」
不敵に笑うメフィストの姿が、ゼットンと共にだんだんうっすらと霞み始めて行く。
「じゃあな。そいつを焼いたら、今度はお前を狩りに行ってやるとしよう」
「待て!」
ダイナが無理にでも引き留めようと手を伸ばした時には、メフィストとゼットンの姿はなかった。
ダイナと、ただ見ていることしかできなくなったネクサスもまた、姿を消した。
「……」
全く敵わなかった初遭遇の怪獣。敗北。
そして、見たこともない新たなウルトラマンから助け出された。
変身を解いた直後のシュウが認識した事実だ。
ゼロにレオに続く、あの新たに現れたウルトラマンが気にならないわけじゃない。
だが、それ以上に…シュウは自分が情けないと思った。
あの黒い怪物相手に、全く手も足も出なかったのだ。自分が無敵だと言う自負も傲慢さもあったわけじゃない。ただ、状況からして自分は勝たなければならなかった。だが完膚なきまでに叩きのめされてしまった。
(なんて情けないんだ…)
ダメージの蓄積もあっただろう。シュウはその場に両手と膝を着いて、悔しさを露わにしていた。
いつもだ…いつもこうなる!!
どんな才能があっても、どんな力があっても!
いつも俺は失敗し続ける!!
失敗の度に、俺の周りの人たちがいつも傷ついていく!
「なんなんだ…俺は…!!」
ぎぎぎ、と歯ぎしりし、握り拳を作る。
「何が…何が『プロメテの子』だ!何がナイトレイダーだ!!何がウルトラマンだ!!」
握り締めた拳を叩きつけた。地面がひび割れるほどに、彼は何度も何度も殴りつけた。
「誰かを守るどころか…何にも守れちゃいない!!
何一つ罪を贖えてもいない!くそぉ!!」
拳を地面に叩きつける度に、拳に血が滲み始めている。
「一体俺は…何のために…生き…て………」
その時、視界がグラッと揺らいだ。
(ダメージが、ぶり返したか…ッ!)
まだここで倒れるわけにはいかない。巨人と怪獣の戦闘区域にいる謎の男。恰好の餌にされかねない以上ここから離れなければならない。が、それでも彼の体は休まなければならないほど限界を迎えていた。
シュウは微睡に抗おうとしたが、結局抗うことはできず、その場に倒れ意識を手放した。
意識が飛ぶ寸前、自分の元に駆け寄る人影が見えた。それはテファではなかったことだけはわかった。体格からして長身の男だった。ならメンヌヴィルか?と思ったが、それを確認する前にシュウの意識は途切れた。
どさっと倒れた時、男は苦々
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