飛鳥-ダイナ-
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た。
一気に決めてやる。
「ウオォォ…」
ダイナは両拳をカラータイマーの前にあわせると、円を描くように両腕を回した後、胸の前に一発の赤い炎のような光球を形成し、右拳で殴る形でゼットンにそれを撃ち放った。
それはダイナが数々の強敵を討ち下してきた必殺の光線技の一つ…。
〈ガルネイトボンバー!!〉
「デヤアアアアア!!!」
凝縮された光エネルギーのボールが、ゼットンに向かっていく。
ゼットンは球体状の光線だからか、それとも威力が高すぎて吸収しきれないのか、どちらかは不明だが直接吸収はせず、自慢のバリアを展開してダイナの光球の防御に掛かる。
確かに防御すること=直撃すること事態は免れた。だが、光球がバリアにぶつかった途端、激しい爆発が起こり、ゼットンのバリアは粉々に吹き飛んでしまった。
バリアを砕いた。今なら…!とダイナはゼットンに向かって走りこむ。再びラッシュに持ち込み、そして止めを刺す。
それで、この戦いは終わると想っていた。
確かに、戦いは終わった。
ダイナにとって思わぬ横槍が入ったことで。
「ウア!!?」
突然ゼットンとダイナの間に、数発の黒い光弾が降り注ぎ、ダイナは足を止めた。
煙が立ち込め、ズシンと何かが落ちてきたような振動が走る。何かが煙にまぎれて降りてきたようだ。ひゅう、と風が吹いて煙がかき消され、ダイナとネクサスはゼットンの立っていた場所を見る。
「…」「!?」
ネクサスはやはりといった感じの沈黙を保っていたが、一方でダイナは驚きを隠しきれていなかった。。
ダイナの記憶には、こんな奴はいなかった。いや、似たような奴は一人か二人程度はいたかもしれない。
だが、それらとは根本的に違う。自分が『純粋な光』ならば、相手はまさに『純粋な闇』そのもの。
その巨人の姿は、間違いなく『ウルトラマン』としての姿をしていた。だが、どす黒くて不気味なオーラを放つ黒い模様と漆黒の目があまりに異様だった。
「だ、誰だ…お前は!?」
ダイナが思わず黒い巨人に向けて叫んだ。しかし一方で黒い巨人もまたダイナに問い返した。
「それはこっちの台詞だ。貴様、何者だ?」
「質問に質問で返してんじゃねえよ!お前は何者だ!ウルトラマンなのか!?」
回答に不満を覚えダイナは声を荒げた。
「俺は……そいつを狩る者だ」
黒い巨人…ダークメフィストは自信のことを直接多く語ろうとはせず、敢えて意味深に聞こえる言い回しで返答した。
答えになってない、と言いたかった。だが、考えてみればこの巨人が自分の望む回答をしてくれるなんて保証はない。
「ではこっちの質問だ。貴様は?」
何者だと聞かれ、逆にダイナは嘘偽りなく答えた。
「…『アスカ・シン』。『ウルトラマンダイナ』だ」
「ダイナ…か。貴様も獲物候補に数えてやる。だが、今は貴様の後ろ
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