飛鳥-ダイナ-
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から見たらまさに彼氏彼女の関係。それ以外に何と見るべきかなんて思いつかない。
(何よあの馬鹿犬…またご主人様以外の女の子にデレデレしちゃって…)
まぁ、一応ハルナとの間に約束こそ交わした。サイトをいつか故郷に帰す、と。けどあくまで約束の時までは自分の使い魔なのだから、自分の言うことを優先してほしいところ。
嫉妬の念を抑えるのに必死だった。
「…おいしい」
「シエスタの料理って何度食っても飽きないよな。また頼むよ」
「は、はい…お任せください」
いつも通り飯を恵んでくれたシエスタに礼を言うと、サイトは窓の外をじっと眺め始めた。
「それにしても、あいつ今どうしてんだろうな…」
「あいつ?あ…」
ハルナが誰の事かと思って首を傾げていたが、それが誰なのかすぐに察した。
あの事件以来、シュウからの連絡は来ていない。一応いつでも連絡が取れるよう、ジャンバードを介した回線がシュウの手で作られたのだが、肝心の彼からの連絡がない。迂闊にテファたちの前で通信などできないとでも思っているのだろうか。
こちらから連絡を入れようか。そう思っていると、サイトの腕に巻かれているビデオシーバーからの着信が鳴り出した。
「平賀君、なんか鳴ってる」
「は、はい!こちらサイト!」
サイトは蓋を開き、早速相手にあいさつする。
『サイトさん、ルイズ。お元気ですか?』
相手はシュウではなく、アンリエッタだった。画面の向こうの景色からすると、彼女はジャンバードからこちらに連絡してきているのがわかる。
「姫様!?どうしたんですか」
「すごい…本当に動いてる」
名前を呼ばれ、ルイズは身を乗り出すようにビデオシーバーの画面を覗き込む。シエスタも作られた時期から何年も経ちながら動いているビデオシーバーに驚いている。
「サイトさん、ひいおじいちゃんの形見、ちゃんと使ってくれてるんですね」
「フルハシさんが遺してくれた大切なものだからね。大事に使うよ」
『よかった…そちらでも私の顔と声が届いてるようですね』
あの事件の後、女王即位式を経てアンリエッタは正式なトリステインの女王となった。
シュウの正体については、事件後のサイトからの進言もあって誰にも明かしていない。アンリエッタも、今回の事件で事件の当事者でもあるサイトたちだけじゃない。トリステイン国民全員に対して多大すぎる迷惑をかけるところだった。その罪を償うと言うこともあり、サイトからの…シュウがウルトラマンであるということを内密にすること、そしてもう一つ、もしウルトラマンゼロが人間の姿で潜伏していたとしても、決して彼を捜索・調査させないことを約束したのだった。
ちなみに、ジャンバードにサイトのビデオシーバー、シュウのパルスブレイガーへの通信の仕方も、そのシステム回線を仕込んだシュウから事件後に教えてもらっていた
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