受難‐サクリファイス‐part2/ネクサスVSゼットン
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それでもバリアに剣を食いこませようと、剣に力を入れて行くが、ネクサスの剣はまったく食い込む素振りがなかった。そればかりか、剣の方にひびが入り始め、やがてシュトロームソードはへし折れてしまった。
「!!」
剣が折れたと同時に、ゼットンもバリアを解除。今度は静かなたたずまいから一転して走り出し、ネクサスに飛びかかってきた。馬乗りにされ、ネクサスはゼットンから首を締め上げられていく。たとえ宇宙空間や水中の中でも生きられるウルトラマンでも、喉を締められるのは苦しい。
「フン!!」
ネクサスは足を無理に上げてゼットンの背中を蹴りつけ馬乗り状態から解放される。
このままでは埒が明かない。ネクサスは一気に奴を、必殺の光線で仕留めることに決めた。
両腕をスパークさせ、あらゆる敵を粒子に分解する破壊光線で、奴を消し去る。
〈オーバーレイ・シュトローム!〉
「デヤアアアア!!」
まっすぐ向かって行くネクサスの破壊光線。しかし、彼は直後に気づき、後悔することになる。
ゼットンを相手に、必殺光線は逆に自身を敗北に導く選択肢であったことに。
ゼットンはバリアも張らずに、真正面から迫りくるネクサスの光線と対峙の姿勢を取っていた。そのまま立ち続け、ゼットンは…
「!!!?」
なんと、ネクサスの光線を吸収したのだ。それも、まるでドリンクを一気に飲み干すかのごとく、跡形もなく吸収しつくしてしまった。
唖然となるネクサス。信じられなかった。光線をあんないともたやすく吸収し無効化してしまうとは。
攻撃にはびくともしない。バリアや瞬間移動を持つ。そして、光線を吸収できる。
こちらの攻撃を、全て無効にする。
もはや、ネクサスに勝ち目はなかった。
吸収したエネルギーを自らのものに変換し、ゼットンは両腕を前に伸ばし、波上の破壊光線をネクサスに直撃させた。
「グウウアアアアアア!!!」
ゼットンの光線は、すさまじい破壊力だった。光線を受けたネクサスは大きくぶっ飛ばされてしまった。
「あいつが、勝てないだって…?」
マチルダがメンヌヴィルに向かって尋ねる。
「だが安心しておけ。勝てないとは言っていたが、それは『今のまま』での話だ」
「今のまま?」
なんだ、こいつは何を言おうとしている?言っている意味が理解できない。
「今のあいつは『不完全体』だ。本来の力を引き出すには、もっと追い詰めておかねばならないだろう。本来は俺の手でやるつもりだったのだが…あの怪獣のおかげで手間が省けたな」
「不完全体って…どういうこと?」
「さあね、なんにせよ不穏かつあたしたちにとっては不都合であることに変わりはなさそうだ…」
マチルダがシュウの手助けをしようとするつもりか、杖を手に取ったが、瞬間彼女の足元に黒い弾丸が突き刺さる。
「う…!?」
「おっと、邪魔は
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