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ウルトラマンゼロ 〜絆と零の使い魔〜
受難‐サクリファイス‐part1/襲来!最強怪獣
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「……」
レコンキスタの絶対性を信じる一人の兵に対し、相手の兵は黙っていた。
「…おい、まさかてめえ…」
レコンキスタ兵が相手の兵に、疑惑の眼差しを相手に向ける。その突き刺さる視線の意味を理解し、同時に悪く捉えられていることに苛立ちを覚えた。
「何を考えているかは想像つくが、そんな目で俺を見るな」
「はッ。自分の軍を信じない奴に疑いの目を向けるのは当たり前だろ」
「そうじゃない。俺はただ…このまま人外の力を利用し続けるやり方であるべきか…」
「うるせえ!勝てば正義なんだよ!なのにいい子ぶりやがって!」
「いい子ぶってるとかそう言う話か!このままじゃいけないって…」
遂に二人は互いに譲り合えなくなり、互いの胸倉を掴んで殴りかかってしまった。
「何をするんだ!!」
「はん!裏切りの芽を摘み取ってやりに来たってだけだ!」
「俺はこの国の兵であることに誇りがあるんだ!それを裏切りなどとは!侮辱もはなはだしいぞ貴様!!」
「うるせえ!!」
一度燃え上がった火というものは簡単には鎮火しない。その二人の兵は互いに殴り合い始める。
「何をしている!!」
しかし味方同士の一触即発状態を放り出すほどこの組織の一般へいたちは愚かではない。二人の上官らしき男が現れ、二人に向かって怒鳴った。
「貴様ら。ここで騒ぎを起こすことまかりならんと前もって言っておいたはずだ。にも拘らず根拠なき疑惑を発端に争うとは…恥を知れ!!」
「「申し訳ありません…」」
「まあいい。すぐにこっちに来い。今から貴様らを含めた複数の部隊にある任務を与える。あるものをここに保管するため、輸送艦に集合せよ」
「「了解…」」
渋い顔をしながらも、二人は上官の命令どおり持ち場に戻っていった。





人と言うものは夢を見る。それは眠りに着く前の人間の心情を表したり、時には現実では決して起こりえないものを映し出す。
それがたとえ、残酷なものだとしても、人は夢を見る。
一人の少女が夢の世界にいた。少女は最初、ただ闇の中にしか立っていなかった。
ここはどこ?辺りを見渡しても、ちっとも光と言うべきものさえも見えず、ただ宛ても無くさまよい続ける。少女はだんだんと怖くなった。何もない、ただ闇の中だけの世界。闇の中から何かが出てきそうだけど出てこない。何にも無いこの世界でただ光を求めて走り続けるだけ。
少女は恐怖に駆られ、駆け出す。針の先よりも見えない白の中に戻るために。
ふと、少女の目の前に光が見えた。はるか遠くに、まるでトンネルの出口のごとく口を開けていた。彼女は迷わなかった、すぐにその光の先に向かって走っていく……が、その光の正体を彼女は直後に思い知った。
(…!)
光の正体は、闇の世界の出口などではなかった。
見たことも無い様式の町が、暗黒に覆われた
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