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転生とらぶる
マブラヴ
1053話
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ているのも既に知っているんだろう。
 ……なるほど。それでも文句を言わないのは、シャドウミラーとの関係を考えてというのもあるが、同時に自分達の身内がシャドウミラーにいるのは悪くないと考えている為か。
 もっとも、近衛にしてみれば詠春は父親という意味で身内と考えているだろうが、関西呪術協会の方を身内と考えているのかは……微妙だろうな。
 良くも悪くも思春期を麻帆良で育ってきた近衛にしてみれば、身内と言えばやはり関西呪術協会ではなく関東魔法協会の方になるだろう。
 まぁ、そっちの長も自分と血の繋がっている祖父の近右衛門である事を考えれば、不思議じゃないが。
 それに、シャドウミラー側としても関西呪術協会との関係は悪いよりも良い方がいい。
 転移札を始めとした呪符は幾らあっても困る事はないし、そもそも陰陽術師という世界的に見ればマイナーな存在だけに、どうしてもシェアは狭くなる。
 それは逆に言えば稀少な存在だというのも意味しているのだから。
 俺が一人で納得している間にも、あやかはその辺の事情を口にしてこの場にいる者達へと説明していく。

「もしも近衛さんが幼少時から京都で育っていれば、問題なく関西呪術協会に入ったのでしょうが……」

 その言葉には、さすがに幹部達も詠春に咎める視線を送る。
 実際、中学時代の修学旅行の時に起きた騒動の一因に、近衛が麻帆良に行ってしまったことがあるというのは、紛れもない事実なのあだから。

「ですが、もしも近衛さんが麻帆良にいなければ、私達と縁を育む事もなかったでしょう。それを考えると、寧ろこれ以上ない最良の判断だったと私は思います。……もっとも、なるべく早くに魔法の事を教えておけば良かった……とは思いますが」
「……これは、言葉もありませんね」

 苦笑を浮かべながらそう告げる詠春だったが、親として魔法という危険なものに関わって欲しくはない。関西呪術協会の長としては魔法に関わらせるべきだ。
 そういう板挟みにあった結果が、近衛の麻帆良行きだったのだろう。 
 多分に親の方に比重が偏った選択ではあったが、あやかが言った通りそれがなければ俺達と縁を結べなかったのも事実である以上、結果的には間違いという訳ではない、か。

「お配りした手元の資料を見て頂ければ分かると思いますが、私達シャドウミラーは圧倒的に人材が足りていません。特に近衛さんの持つ回復魔法の才能に関しては、非常に高く買っています。それ故……こう言うのはなんですが、今であれば近衛さんという人材を高く評価して迎え入れる事が出来ます。……まぁ、実際にシャドウミラーに入るのは、大学を卒業してからになりますが」

 近衛を高く評価する。それはつまり、関西呪術協会を高く評価するというのと同じ……という認識を持ったのだろう。幹部達がそれぞ
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