マブラヴ
1053話
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餅というのは色々と専門外かもしれないが、料理自体専門外である俺が作るよりは断然いいだろう。
中華風わらび餅とかになりそうな気がしないでもないけど……まぁ、そうなったらそうなったで構わないだろう。実際、四葉が作る料理で口に合わないという料理ならあるかもしれないが、不味い料理というのはないんだから。
「……さて、ではそろそろ昼食も終わった事ですし、本題に入りましょうか」
詠春がそう告げると、給仕の巫女達がこの場にあった御膳を持ち出し、あっという間に昼食の余韻は消え去る。
何人かはデザートのわらび餅に対して名残惜しげな表情を浮かべていたが、今はそれを考えている場合じゃないだろうに。
そんな風に苦笑を浮かべながら、俺は空間倉庫の中に前もって準備してあった資料の束を取り出してあやかへと渡す。
この資料が何かと言えば、シャドウミラーに関しての大雑把な……それこそ外の者に知られても構わない情報が印刷されている資料だ。
その資料を手渡された円が、この場にいる全員へと配っていく。
それを確認すると、あやかが前へと進み出る。
「さて、皆さん。資料の方は手元に渡りましたでしょうか? では、今回私達がネギま世界にやってきた理由の1つ、近衛さんと桜咲さんの就職について説明させて貰います。近衛さんと桜咲さんはまだ大学に入学したばかりの1年生です。ですが、ここにいる皆様はご存じの通り、彼女達は……正確には近衛さんは普通の立場ではありません。この関西呪術協会の長を務める近衛詠春さんのご息女です。その魔力はネギ先生……失礼、ネギ・スプリングフィールドさんよりも上であり、極東最大の魔力を持つと言われています」
あやかのその言葉に、この場にいる殆どの人物の視線が近衛へと集まる。
当の本人は、そんな視線を向けられても全く気にした様子もなく、いつものような笑みを浮かべていたが。
寧ろ、その隣にいる桜咲の方がお歴々に視線を向けられて顔を引き攣らせている。
……というか、神楽坂が俺達の側にいるのは何でだ?
こいつ、一応近衛の付き添いって形で来たんだよな? その割には、関西呪術協会側にいる訳じゃないのはともかく、近衛の側じゃなくて俺達の側にいる。
いやまぁ、円とは学生時代に一緒だった事を考えれば、こっちにいたいという思いは分からないでもないが……
そんな風に考えている俺の視線の先で、あやかの話は続く。
「その近衛さんですが、本人としては関東魔法協会、関西呪術協会のどちらにも入りたくないという希望を持っています」
意外な事に、あやかがそう告げても関西呪術協会の幹部達は近衛に咎めるような視線を送る事はない。
恐らく詠春が前もって根回ししておいたのだろう。
そうなると、大学卒業後はシャドウミラーに身を寄せたいと考え
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