暁 〜小説投稿サイト〜
魔道戦記リリカルなのはANSUR〜Last codE〜
Epico30剣槍エヴェストルム・アルタ〜Rebirth of the Sacred device〜
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と。まぁ、好きにして。どの道、私たちは再びアールヴヘイムに帰る必要がある。その目的の為、あなたやリンドヴルムとやらを利用させてもらうから」

アールヴヘイムに在る転移門ケリオンローフェティタの錠・ローフェティタと名乗った少女。大戦時、各世界に当たり前に在った転移門もまた神器に分類される物だ。転移門の歴史は永く、魔術を生み出した原初王オーディンが存命していた時代以前より存在している。意思を持ち、人化するだけの学習能力も当然有していた。

「だったら大人しく待っていてくれよ。お前の半身、門のケリオンは必ず連れてくるからさ」

「そう願うなら早く連れて来てよ。こんな辛気臭いところに長居したくないから」

シュヴァリエルが淑女をエスコートするかのようにローフェティタを案内する。向かうは彼女の為に用意されていた個室。転移門は神器としては番外位に位置付けられているが、存在年数で言えば1ケタ台でもおかしくない神器だ。シュヴァリエルですらも敬意を払わなければ、という考えに至らせた。

「私たちをアールヴヘイムに送り届けた後、無様にヨルムンガンドに食べられればいい」

ローフェティタは、自身の前を歩いて「とりあえず逃げ出した残りの神器も回収しないとな」と独り言を喋るシュヴァリエルの背中に向けて、彼に聞こえない程度のか細い声でそう呟いた。


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