暁 〜小説投稿サイト〜
魔道戦記リリカルなのはANSUR〜Last codE〜
Epico30剣槍エヴェストルム・アルタ〜Rebirth of the Sacred device〜
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満足そうに頷いた。神器化機構についてはルシル君ひとりに任せていたけど、無事に完成できて良かった。

「ルシル君。最後にアレを試してみようか」

「ああ。例の特殊鉱石だな。しかし面白い鉱石もあるものだな。流した魔力を何倍にして返還してくれるなんて。今の俺に最適な機構だよ」

セレネちゃんやエオスちゃんのデバイス、それにアリシアちゃんのデバイス(まだ未完成なんだけど)に組み込まれた特殊鉱石。初めて触れた人の魔力を記憶する鉱石で、その人がその鉱石に魔力を流すと何倍にして返還してくれるっていう力を持ってる。
“エヴェストルム・アルタ”に搭載するため、検査入院を終えたその日にルシル君は例の遺跡に潜って、鉱石を採取してきた。しかも私たちがとても苦労した遺跡探索や鉱石採取を2時間少しで完遂。ルシル君の強さを改めて思い知った。

(フィヨルツェンさん居なかったなぁ。もっと下の階層に居たのかなぁ・・・?)

「えっと、直接鉱石に触れて魔力を流さないとダメなんだよな・・・」

柄の半ばに埋め込まれてる2つの鉱石に魔力を流すルシル君。するとルシル君の魔力が目に見えて上昇したのが判る。足元から吹き上がるサファイアブルーの魔力波。見学席に居るみんなから「おお!」感嘆の声が上がった。

「ふふ、ふはは、はははは・・・! 素晴らしい! 普通の魔導戦もそうだけど、対エグリゴリ戦としての武装としても最高の代物だよ、すずか! やっぱり君に任せて良かった! 鉱石のことを教えてくれたのは君だし。本当に感謝するよ!」

ルシル君がこれまで見せたこともないほどのハイテンションを見せてくれた。ひとしきり“エヴェストルム・アルタ”の機能や性能を確かめた後、「ベッキー先輩。お願いします」見学席に居るベッキーちゃんに一礼した。

「はい、判りました」

頷き返して見学席から降りて来たベッキーちゃんはすでに巫女服のバリアジャケット姿、神楽鈴型デバイス・“ドゥーフヴィーゾヴ”も起動済みで、ルシル君と対峙した。私は「ルシル君。無茶はダメだよ」そう注意してから、2人の魔術戦に巻き込まれないために見学席へ向かう。見学席に着くと、「すごいじゃない、すずか!」アリサちゃんを始めとしたみんなが「すごいよ!」私を褒め讃えてくれた。

「私ひとりじゃ何も出来なかったよ。マリーさんやドクター達がほとんど作ったみたいなものだし」

「謙遜しなくても良いと思うよ、すずかちゃん」

うぅ、今は何を言っても謙遜って思われちゃうみたいだから、「ありがとう、みんな」素直に受け取ろう。照れくさいけどやっぱり嬉しい。それにやって良かったって改めて思う。ルシル君にも感謝されたけど、私もルシル君に感謝したい。私に、デバイス製作の機会をくれたことを。

「始まるみたいですよ!」

リインちゃ
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