暁 〜小説投稿サイト〜
陸軍兵士が誤って海軍鎮守府に移籍させられてしまったようです
移転先は海軍!?
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か」
「違うとは言えないな。だが、奴らは関係の無い一般市民を皆殺しにした…それは許されない行為だ」
「…それは承知しています。復讐に僕たちを使ったことも仕事の範囲ですので気にしていません。しかし、もう貴方は昔と違って上に立つ人間です、そんな貴方がまた復讐に動くことになればここの兵達を少なからず失うことになり、また虚しくなるだけ「李悠その辺りにしておけ。後の話は俺が聞く先に部屋に戻っていろ」…了解」
止めどなく話し続ける李悠に制止の声を掛け、先に部屋に戻るよう告げる。少し渋るように黙ったが素直に了承し部屋を出て行った。さて、
「中尉、李悠の無礼お許しください」
スッと頭を下げて謝罪する。頭を下げるのは慣れている。まぁ、頭が軽いとはよく言われるがな。
「いや、李悠の言うことも分かる」
「…中尉、貴方を信用し、少し私と李悠の話をさせてもらえますか?」
「…聞こう。そこに掛けてくれ。煙草は置いてある物を吸ってくれていい」
「ありがとうございます…ふぅ」
指示されたソファーに座り目の前のテーブルに置いてある葉巻を手に取り、火を着ける。
「…それで、話とは?」
「私と李悠の昔話です」
−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−
「…お前たちが陸軍で使われない銃を使っているのはそんな理由があったのか」
「はい。李悠の無礼も今の話で分かると思います」
「あぁ、あの言葉は自身の経験だったのだな。十分過ぎる程分かった」
話し始めて一時間程が経ち外は真っ暗になっていた。話をしている時過去の事が脳裏に浮かんできた。鳴り響く銃声、もがき苦しむ味方兵や敵兵、淀んど空気、体を突き抜ける激痛、数年前の話だが未だに克服することができないな…
「長話にお付き合いありがとう御座いました。…李悠のことも気になりますのでこの辺りで失礼します」
「あぁ、李悠にすまなかったと伝えてくれ」
「了解しました。それでは、失礼します」
ソファーから立ち上がり、中尉に声をかけてから部屋を出た。
−−−−−−−−−−−−−−−−−
「やっぱりここにいたか。部屋にいろと言った筈だが?」
「…少し風に当たりたくなっただけだよ」
戦車置き場の一角、軍事バイクに背を預けながら紫煙を吐き出している李悠を見つけた。李悠はこの場所がお気に入りのようで部屋にいない場合は殆どここにいる。
「まだ、堪えるかあれは?」
「うん。多分消えることはないよ。それに暗闇もそうでしょ?」
「…あぁ。絶対消えないだろうな。…李悠、中尉からお前への謝罪と予備の銃を渡された」
「ん?…これまた珍しい銃だね〜」
「ワルサーP38にトカレフ…確かに
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