暁 〜小説投稿サイト〜
陸軍兵士が誤って海軍鎮守府に移籍させられてしまったようです
移転先は海軍!?
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「…作戦通り敵基地の破壊が完了しました」
『御苦労。速やかに帰還し報告書を提出しろ』
「了解しました。…ふぅ」
「何かあったの〜?」
無線を切るとすぐ横から声がかけられる。この時おり緩い言葉遣いはどうにかならないのか?
「いや、生き残りがいないかを確認次第速やかに帰還しろという報告だけだ」
「そっか〜でも、これで生きてる人はいないんじゃない〜?」
チラリと後ろを見ると炎に包まれた無残な建物と走り出した大型の物資輸送車が一台視界に映る。数分前までは綺麗で騒々しい陸軍基地だったものだ。
「一人取り逃せばこの基地の同盟基地が俺たちの基地を特定、襲撃してくる可能性がある。それは中尉も同じ考えなんだろう」
「う〜ん…なら、これ投げておく?」
「構わない」
ちらりと見せてきたものは小型の手榴弾四つ。俺の了承と共にピンッと全てのピンを引き抜き未だ燃え続ける基地の残骸に放り込む。相変わらず躊躇がない
「…帰るぞ。ここにもう要はない」
「うん〜行こう〜」
歩き出した直後、大爆発が起こる。これで生きてる奴はいないだろう
−−−−−−−−−−−−−−−−−−
「…」
「空いておる、入れ」
「失礼します」
破壊した基地から数時間後、無事に本拠地に帰還した。すぐさま中尉室へ向かい。到着には三分とかからなかったがすぐに中尉室の扉を二回程ノックする。あの人結構時間に厳しいからな。ノックしてすぐ入室許可が降りたので扉を開け、頭を下げてから部屋に入る。
「今回の陸軍基地襲撃作戦の報告書と今回の報酬についての書類をお持ちしました」
「おお、仕事が早いな。
暗闇
(
くらや
)
」
「恐縮です」
堂々とした面持ちでにこやかに笑うこの男は北東第四陸軍基地の中尉一応今は俺の上司だ。
「そんなに畏まらなくていい。それにしても貸出兵の戦績は聞いていたがここまでの成果を上げてくれるとは思わなかった。助かったぞ」
「いえ、報酬に応じた戦闘を心掛けていますので中尉が報酬の出し惜しみをしなかった結果です」
中尉が先に言ったが俺の名前は暗闇。陸軍所属だが階級はなく、
貸出兵
(
かしだしへい
)
としての仕事が主になっている。今回は本部からの命令で貸出兵としてこの中尉が指揮する軍に一時的に配属され、今回の作戦を行った。貸出兵?報酬?となっていると思うから少し説明をする。まず、貸出兵についてだ。貸出兵は読んで字の如く貸し出される兵士のことで貸し出される兵士が所属している陸軍基地が人手不足な陸軍基地に料金や物資を報酬として貸し出す仕組みとなっている。条件上貸し出された兵士が戦死した場合は報酬は払われず、その兵士を失うことになり損をする。もちろんそんな条件があれば依頼が
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