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リリカルビィト〜才牙と魔法が交わる物語〜“改稿版”
五十七話、悲劇
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っても聞かないのは分かっているだろう?ならさっさと仕事終わらせちまおうぜ」

「……そうだな」

ヴィータの指摘通り、なのははそう簡単に自分の意見を曲げる事がない。それが彼女の長所であり、また短所でもある事を龍也は今までの付き合いで知っていた
その為もうこれ以上は何も言うまいと考えを切り替えて次に何をするべきかを整理する

「とりあえずセンサーには異常がなかった事と俺らのサーチャーにも反応がなかった事を考えると……後は実際に遺跡を一通り探索するぐらいか?」

「そうだねぇ……とりあえず簡単なところを軽く見まわれば良いって感じだろうね」

「それじゃあさっさと終わらせちまおうぜ?また雨が降ってきちまった」

ヴィータの言葉に龍也は視線を上へと向けてみると、確かに空を分厚い雲が覆い、雨か降り始めていた

バリアジャケットのおかげで体感的にはそこまで寒さは感じていないが、実際に雨まで降ってくるとなると今までとは違って寒くなってくるだろう

「よし、それじゃあ早速……[高エネルギー反応!回避を!]……っ!?」

とりあえず行動を起こそうとしたタイミングで龍也のガーディアンウィルが警告を発する。普段の訓練の賜物か、 その警告に即座に反応する事が出来た龍也達は飛行魔法を使用し、上空へと飛びあがる。すると次の瞬間、下で爆発音があったかと思うと先程まで龍也達が立っていた地面は何かによって爆発が起き、くぼみが形成されていた

「攻撃!?」

「今のは……魔法じゃない?」

「……いた!」

龍也達に対して攻撃を仕掛けてきた対象がどこに いるかは意外と速く見つける事が出来た。敵はそう遠くない場所にある森の中、その一角に光を反射する銀色のボディを持った大きな羽虫のような機械がこちらに対して丸いカメラアイを向けていた

「なんだアイツ……原生動物とかの類じゃ絶対ちげぇぞ!」

「分からない……だけど敵意はあるみたいだね……」

「本来なら捕獲が一番良いんだろうが……なりふり構っている訳にはいかないな。破壊する方向でいくぞ!」

「「うん(おう)!」」

三人で目配せを行った後にそれぞれの役割を果たす為に行動を開始する

●○●○

龍也達三人で行動を行う場合、接近型であるヴィータがフロントアタッカーとして先行、龍也となのははセンターガードとして主に中距離からの戦闘を主とし、ヴィータを援護しながら隙を見て必殺の一撃を叩き込むスタイルとなる。その為龍也は敵の頭上を取りつつ、いつでもヴィータの援護が行えるように自らの周囲にいくつかの魔力スフィアを展開する

「てりゃぁぁぁぁっ!!」

先陣を切ったヴィータが上段に振りかぶったアイゼンを羽虫型の機械めがけて勢いよく振り下ろす

貫通は難しいにしても
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