第4巻後編
篠ノ之神社での夏祭りデート
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うして受け取るが、モノを取り過ぎてしまったので急遽ビニール袋を用意してくれた射的屋の大将であった。そうして蘭には特大のを持たしたまま、色々と屋台を回ったのだが現在は八時になろうとしていた。
もうそろそろ花火が始まる時刻になろうとしていたら、蘭からケータイが鳴ったので出てみた。席を外したままとなったが、液晶テレビが邪魔だったので弾に取りに来させる為に経内を出た所の道路まで行っていただ。
「おう俺だ」
『一夏さん、実はバカ兄貴に捕まってしまいましてね』
「弾に捕まったのか。過保護だからな〜、弾は。それでアイツは蘭を強制的に連れて帰るとでも言って来たのだろう?」
『はい。そういう訳ですので、私はお先に失礼します。またどこかで会いましょう』
電話から切ってから、箒にバカ兄貴である弾に捕まったので先に帰ると告げた。そうして花火の時間なので、奏と優斗の二人と合流するべく俺は箒の手を取りそのまま神社裏の林へと向かう。夏祭りの花火と言えば、俺や一部の者でしか知らない秘密の穴場がある。背の高い針葉樹が集まって出来た裏の林は、とある一角だけ天窓を開けたかのように開いているからだ。
「お、ここは変わってないようだが・・・・お、いたいた。奏!優斗!」
本来だとこの場所を知っているのは、俺と箒に千冬と束だけだが俺がこっそりと教えたので二人が手を振りながら待っていた。そうして合流を果たしてから、箒は改めて奏と優斗に挨拶してから花火が打ち上がるのを待った。俺はスマホでカメラセットしながら、花火大会が始まった。それと同時にカメラで連写してから、動画モードにしてから終わるまで撮影していた。
「相変わらずだな。ここの花火大会は百連発で有名だからなのか、一度始まると一時間ブッ通しで轟音と夜空となる」
「一夏も花火を見るのは久々の様子なんだな」
「そりゃそうさ。俺はこの前までアメリカにいたからな、日本の花火大会は何年振りだろうか」
そう言った後に花火を無言で見続ける俺らだったが、花火大会が終わると同時に最後に全員が浴衣姿なので写真撮影する事となった。友人である箒と一緒の家族写真ではあったが、これはこれで良しと考えた箒だった。
十六歳の夏の思い出は華やかな花火と共に過ぎていったが、家族である俺らにとっては夏もそろそろ終わりなのか〜と思ったのだった。花火大会が終えると箒は雪子さんが待つ母屋に行って、俺らは月中基地支部へと帰還した。写真を撮りまくったのは、案外奏と優斗の方が多かったので新規としてアルバムに入れた。
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