西の丘の吊り橋
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手に取る。
「今回はうちも優勝狙ってたのにねぇ」
「では、こちらも奴等を解放しましょう」
「えぇ!?まさかあの子たちを!?」
一夜の提案にボブは驚く。
「メェン、もちろんですよ。おーい!!タクト!!」
一夜がギルドの中である男の名前を呼ぶ。その男はそれに気づき、一夜の元へとゆっくり近づいてくる。
「どうしました?一夜さん」
その茶髪の青年はとにかく大きかった。決して筋肉隆々のゴツい体というわけではない。ただ、“縦”が、身長が異様に大きかったのだった。
「メェーン、タクト。今年の大魔闘演舞、お前も参加してみないか?」
「え?」
一夜にそう言われると、タクトの顔が笑顔になる。
「俺が・・・俺が天馬の看板背負って戦っていいってことですか!?」
「もちろんだ」
それを聞いたタクトは一夜の手を強く握りしめる。
「ありがとうございます!!俺、必ず期待に答えてみせますから!!」
「タクト!!指名入ったぞ!!」
「あ、はい!!」
タクトは一夜に一礼し、依頼人の元へと向かう。その足取りはまるでおもちゃを買ってもらった子供のように軽やかだった。
「フフ、タクトちゃんは本当可愛いわね」
「メェン。あとで奴にもこのことを伝えねば。今回の大魔闘演舞には、危険な香りが吹き荒れますぞ」
一夜はそう言い、フフフッと笑いながらカクテルを口に含んだ。
人魚の踵にて・・・
「リズリー!!」
黒髪のお姫様カットの女性がギルドのカウンターで料理を作っているポッチャリとした黒髪の女性に声をかける。
「どうしたんだい?カグラ」
「ソフィアを見なかったか?」
リズリーは何のようなのか聞くと、カグラは自分の探している人物がどこにいるのか聞く。
「いや・・・今日はまだ見てないねぇ」
「そうか」
リズリーとカグラがそんな話をしていると、カグラの後ろで一瞬誰かの目が光り・・・
ムギュッ
その目を光らせた少女が突然カグラの胸を後ろから掴む。
「ソフィア、そこにいたのか」
「おはようございます、カグラさん、リズリーさん」
カグラはいつものことなのか、自分の胸がソフィアという少女に触られていることに動じることなく話をしている。
ソフィアはカグラよりも頭1つ分ほど小さく、銀色の膝元まで伸びた髪の毛は癖ッ毛1つなく見た目はまるで人形のような可愛らしい少女だった。
だが・・・
「う〜ん・・・今日もいい体してますね、カグラさん」
ソフィアはカグラの体をまさぐりながらそう言う。
「一度その手を離せ」
「いやですぅ」
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