暁 〜小説投稿サイト〜
DIGIMONSTORY CYBERSLEUTH 〜我が身は誰かの為に〜
オープニング
Story3:“EDENの黒い怪物”
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こりごりだ…逃げろー!」


 俺が白峰に声をかけながら近づくと、アグモンとガブモンは表情を曇らせて後退りし始めた。


「はい? ってちょッ!」

「ちょ、ちょっと落ち着いて! このコ、友ダチだから…!」


 俺と白峰は二体を止めようとするが、制止の声を振り切って二体はその場から逃げるように走り去っていった。


「あ〜あ、いっちゃった…きみが来なければ、あのカワイイ物体Xを愛でてられたのに!」

「俺のせいかよ!?」

「そうよ、きみが急にあらわれたからあのコたちはコワがって―――…ん…?」


 ……? ど、どうしたんだ…? 急に嵐(しらみね)が止まったぞ?


「か…か…―――」

「か…?」


「カワイイィィィーーーッッ!!」


「わッ!?」

「うおッ!?」


 白峰は叫びだすと、俺の頭の上に乗っかっていたテリアモンを抱き上げ、キラキラした瞳をしてくるくる回りだした。
 そして回るのを止めると、今度はテリアモンの頬をスリスリと頬擦りし始めた。


「なにこのカワイイこ! ぬいぐるみみたいでカワイイし、ぷにぷにしてる〜〜?」

「わッ、ちょッ、ま―――」


 ………い、いやね白峰さん、テリアモンが可愛いのは認めるけれど、だからと言って遠慮なしにそういうことするのはどうかと。それに……


「白峰、テリアモンはデジモンだぞ?」

「へぇ、テリアモンっていうのか〜。しかもデジモンだったとは……―――って、デジモン!? こんなカワイイ生き物が!?」


 白峰は俺の言葉を聞くと、ガバッとテリアモンから頬を離した。テリアモンはその隙に白峰の手から脱出し、俺の足下まで逃げてきた。


「因みに、さっきの二体もデジモンだぞ?」

「そ、そうなの!? けど…そのデジモンもあのコたちも…悪そうなプログラムには見えないよね…?」

「まぁ、そうだな」

「デジモン、かぁ…あの子達と一緒にいられるならいいかも、デジモン・キャプチャー…」


 ……うん、まぁそう思ってくれるのは嬉しいんだけど、


「ここら辺にはいないが、人や他のデジモンを襲うデジモンもいるみたいだけどな」

「えぇ!? 何それ、超怖いじゃん! そういうの早く言ってよ!」

「とにかく、奥にいる真田と合流しよう。どうやら真田が脱出の術を知ってるらしいからな」

「そ、そうなの!? じゃ、じゃあ早く合流しよ!」


 白峰はそういうと俺の手をとり、奥の方へと歩を進める。白峰から逃れたテリアモンも、引っ張られる俺に置いてかれないように、テトテトと歩き始める。


「わかったから引っ張るな、白峰。急がば回れって言うだろ?」

「そうだ
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