第1章 光をもとめて
第3話 盗賊団アジトへ
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にも盗賊らしい台詞を吐きながら、これから行う情事を想像、妄想させながら悶えてやがる。……見ているだけで不快だったが、少し泳がせて内部情報を聞き出してからと考えていたんだが。
「黙って死ねーーーーーっ!!」
“ズバンッ!!”
「ぎゃああああああっ!!」
気の早く気性の荒い男が共にいたからそれは無理な相談だった。何を考えているのか、解りきっていた事、自分が狙っている?娘を犯しているであろうボスを想像して、怒りが湧いたのだろうか。
「はぁ……、ま 胸糞悪かったのは事実だが、ちょっと情報を抜き出してからの方が良かったんじゃないか?」
「馬鹿者! オレ様の女を抱こうなどと考える不埒な輩はさっさと始末しなきゃならんだろうが!」
ランスは、血の着いた剣を振り、血を落とし鞘へと戻した。それもそうか。とユーリも思い先へと急ぐ。そして、洞窟の中へと入ろうとするが……、
「んが!! 何じゃこれは!?」
ランスはずんずんと先へ進もうとしたが、何かに押し出されてしまい奥へと進めないのだ。
「む? なんだ!!生意気な。三流盗賊団の癖して、結界なんぞ張ってやがる!」
「仰々しい名を名乗るだけのモノはそれなりにある様だな。簡易結界か。……戦士職のチームには絶大な壁だ。あんな見張り、いなくてもいいくらいに」
「何を悠長に分析しているのだ! これでは入れないでは無いか!!」
「ま、普通はそうだな。」
ランスは生粋の戦士タイプ。それを補佐しているのが彼女、シィルだ。だが、今はシィルはパリス学園へと潜入捜査しているから、この場にいないから、魔法に関しては無知なランス。
横にいたランスは、恐らく考えている事が大体読めたのだろうか、腹を立てた様にまだ喚き立ててくる。そんなランスを横目にユーリは洞窟の方へと歩を進めていた。
そんな2人を見ていた者がいた。
(く、くくく……、ネカイのねーちゃんに 出してもらった簡易結界が役に立ったな! ざまーみろ! オレ達とやろうなんざ、10年はえーんだよ、ばーか、ばーか)
口に出して言えよ。と思いたくなるだろうけれど、これは全部頭の中、及び超小声だ。もう少しで、交代の時間だった為、見張りを変わりに来たのだが……、いざ来てみたら、こんな場面。少し早くに交代していれば、と思えば…… とガクガクと足が震えていて、前に出れていないのだ。
「で、でも どーすりゃ……、ボスは まだ 鍵かけて出てこねぇし……。い、一応 この時間のシフトはオレになってるし……。結構責任問題ってヤツじゃね……?」
自分の命が掛かっているというのに、責任を口にするとはそれなりに、責任感があるのかもしれない……が、最後の一線を踏み越える事が出来ない様子だった
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