第1章 光をもとめて
第3話 盗賊団アジトへ
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ジめプレイを……」
「あのぉ……、先に財布を捜していただいても……」
「おお、そうだったな。期待には答えるのがオレ様だ。それで、何処でなくしたんだ?」
「この公園なんです」
ランスは、指差した先を見た。
さっき、ユーリが来ていないかどうか、粗方見ていたから再度探すのは造作も無い事……だが、さっき見ていた分直ぐにわかった。
この場所に財布が無いと言う事を。
……あまり大きなモノじゃないから、もうちょっと真面目に探せよ!ってツッコミたいけれど、ランスは早々に。
「見当たらんぞ? 猫ババされたのではないか?」
ランスは決め付けながら振り返ると……、そこにはさっきの娘はいなかった。否……、そこには、装束に身を包んでいる娘が立っていた。
さっきまでの雰囲気とはまるで別人だから、娘が消えた?と一瞬錯覚するのも無理は無いだろう。
そして、更に驚いた事にその娘の手にはランスの財布が握られていた。
「財布、見つかったわ。ありがとね」
「げ、オレ様の財布……。いつの間に!」
「ああ、そうだった……後」
ランスが慌てて、自身の財布を手探りに探していたその時だ。目の前にいた筈の女が消え、いつの間にか ランスの背後へと回り込んでいた。
そして、ランスの首元には鋭利な刃物が鈍く光る。
「……ヒカリ・ミ・ブランの件から、手を引きなさい」
「ぐっ……! なん、だと!?」
ランスの言葉には、答えず、返答としてただ刀を押し当ててゆく。首筋からは、血が滲み始めた。
「……もう一度だけ、言うわ。ヒカリ・ミ・ブランの調査はここで終わりと言っている」
鋭利な刃物、それは言葉にもまるで込められている様だった。刃がランスの首元に食い込んでいく。
「……っ!!」
そんな時だ。女は、この時異様な気配を感じ取った。
反射的に、刃をランスに向けつつも、首をぐるり、と周囲に回し その異様な気配の下へと向けた。
そこには……。
「誰だっ!」
ランスをまるで盾にするかの様に、体勢を変えた。
「……そちら側から出てきてくれるとは思わなかったな」
顔をフードで覆い隠した男が立っていたのだ。異様な気配は間違いなく、目の前の男からだった。
「動くな、コイツがどうなっても……」
「油断したな」
「何!」
「おい、ランス。今だろ?」
「馬鹿者! 判っておるわ!!」
ユーリが、軽く笑いながらそう言うと、ランスは狙っていたかの様に、力を入れた。
女の刃が首元から 退いていくのを感じ取った瞬間、その女を投げ飛ばしたのだ。
「ぐっ! 正気か!!」
投げられつつも、その持ち前の身軽さで宙返りし、向き直った。
「お前の言葉を返す様だが……、隠密、
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