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ダンボール戦記ZERO
第四話 謎の進行
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な症状は低下した体力を更に低下させ、僕の足を鈍らせる。
「大丈夫か、ペースが落ちてるぞ」
海道 ジンは歩き慣れてるのか、体力に自身が有るのか余裕の表情だった。
「だ、だ、大丈夫・・・・・・・・・・・・で、あッ」
ヤバ、視界が−−−−ブレる。
オーバロードの後遺症で、動けない。
「少し、休憩しよう」
壁に背中を預け、ジンは座り込んだ。
冷静な人だな。尊敬するよ。


「−−−創太君、君は不完全な物と不確かな物。
望むなら、どちらが良い?」
寝ぼけた頭で、聞き取った言葉は・・・アレ? その質問、前に誰かにされたような?
「不完全な物は、言葉通り『不完全』な物。
不確かな物は、言葉通り『不確かな』な物。
僕は望むなら『不完全』な物を望む」
逆の結論−−−知ってる。
あの人は言ってた。不確かな物は理論上、現実的な物を超越した物。
その物を私は望む。不確かな物は現実を交え、私の人生を変えた。
「不完全な物は完全を望んだ副産物、数年前の僕は完全を望んだ。
でも、それは幻想だった。完全な物は不完全な物を完全と読んだ愚者の戯言なんだよ」
「戯言・・・戯言って、戯言って、なんだよ」
実際、僕の声はジンの耳に届いていない。
掠れた声だ・・・久々の連続使用はキツイな。
でも、ジンに伝えたかった。
逆の結論を逆の真理を−−−あの人の言った言葉の意味を。

「ほぉ、その結論は哀れの一言だな」

ふと見れば黒のスーツを纏った中年位の男性が立っていた。
霞む視界の先はLBXの大軍。先程の数十倍以上のLBX達は見知らぬ男の背後で、指示を待っている様に見える。
そのLBXの大軍の中には、僕を襲った同タイプのLBXが多数、見られた。
「海道 ジン。その少年とイプシロン・airを渡せ」
一歩一歩距離を詰める。
その度にLBXの大軍達は一歩ずつ進み始める。
「断ると、言ったら?」
「拒否権は認めない」
LBXの大軍達は一斉に構えた。
「そもそも何故、お前達が、このルートを知っている?」
「時間稼ぎのつもりか? まぁ、良いだろう。
どうせこの数には対抗できまい」
男が手を上げるとLBX達は武器を収めた。
警告だ、僕達を何時でも殺せると。でも、時間稼ぎは成功の様だ。
「我々のボスは元タイニーオービット社の研究員でね。
色々と社内状況を把握してるのさ。まぁ、色々と知り過ぎでLBXのデータを盗んでる訳だが」
「お前達の目的は?」
「目的・・・ふむ。実際の所、私は知らん。
私は命令されて来たのだからな」
その男はCCMを取り出した。
「まぁ、私に与えられた任務はイプシロン・airとdevilの回収。
それと可能なら、そこの少年を連れて来いと言われたが、私の私情とは関係ない。
どうだろう? 私とバトルしない
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